〜 第4節(Round4) 〜

グループA オリンピアコス リヴァプール モナコ デポルティボ 得点 失点 勝点
オリンピアコス   〇 1-0
 
〇 1-0
● 1-2
 
△ 0-0
2 1 1 3 2 7
リヴァプール  
● 0-1
  〇 2-0
 
△ 0-0
〇 1-0
2 1 1 3 1 7
モナコ 〇 2-1
● 0-1
 
● 0-2
  〇 2-0
 
2 0 2 4 4 6
デポルティボ・
ラ・コルーニャ
△ 0-0
 
● 0-1
△ 0-0
 
● 0-2
  0 2 2 0 3 2
勝点:勝ち=3点、引分け=1点、負け=0点  上がホーム、下がアウェー


オリンピアコス 1−0 モナコ
シュレール 84'



デポルティボ 0−1 リヴァプール
アンドラーデ 14'(OWN)

 アウェーでのゲームに望むリヴァプールはシセを骨折により欠いてしまった。トップのミラン・バロシュの下に入ったのはキューウェル。一方のデポルティボはここまで3戦無得点。FWはトリスタンでは無くパンディアーニが務める。
 開始早々の1分、リヴァプールのビスチャンからトップのミラン・バロシュへ絶妙なパスが通る。GKと1対1のミラン・バロシュ。だが、ここはGKモリーナが良く防ぎ、リヴァプールのチャンスを潰した。
 14分のリヴァプール、ビスチャンがドリブルで中央を上がり、左のリーセへ展開。リーセはそのままセンタリング、ミラン・バロシュが詰めており、先にDFアンドラーデがクリアを狙ったが、クリアしきれずにオウンゴール。リヴァプールが先制した。
 41分、リヴァプールは14分のシーンと同じような形で今度はキューウェルがドリブルで持ち込むと、左のリーセへ。リーセは今度はシュートを選択、GKモリーナに弾かれたところを再びゴールを狙ったが、ゴールマウスをカバーしていたアンドラーデがクリアーし、得点には至らなかった。

 52分、デポルティボは右サイドのコーナー付近でFKを得る。ルケがファーサイドに蹴りこんだゴールに向かうボールにパブロ・アモが飛び込んだが、ボールは頭の上を越えていった。このプレーの中でGKカークランドが味方に激突、一瞬気を失っていたがそのままプレーを続ける。
 後半しばらく沈黙していたリヴァプールは83分、バロシュの一瞬の隙を突いたスルーにLガルシアが反応、GKモリーナと1対1になりかけたが、あと1歩が届かずチャンスを逃した。
 一方、攻め込みながらも決定的チャンスを作れないデポルティボだったが、87分の組み立てでは右サイドからスカローニが長いセンタリングを蹴りこむと、マークを外したヴァレロンがヘッド。しかしこれはGKカークランドがキャッチした。
 結局試合を通してどちらも良い形を作ることができないまま、オウンゴールの1点でゲームが終了。デポルティボはこれで決勝トーナメント進出が厳しくなった。



グループB Dキエフ Rマドリッド レバークーゼン ローマ 得点 失点 勝点
ディナモ・
  キエフ
  △ 2-2
● 0-1
〇 4-2
 
 
〇 3-0
2 1 1 9 5 7
レアル・
 マドリッド
〇 1-0
△ 2-2
   
● 0-3
〇 4-2
 
2 1 1 7 7 7
バイヤー・ 
レバークーゼン
 
● 2-4
〇 3-0
 
  〇 3-1
△ 1-1
2 1 1 9 6 7
ローマ ● 0-3
 
 
● 2-4
△ 1-1
● 1-3
  0 1 3 4 11 1
勝点:勝ち=3点、引分け=1点、負け=0点  上がホーム、下がアウェー


Dキエフ 2−2 レアル・マドリッド
ユスフ 13'
ベルパコフスキス 23'
ラウール 38'
フィーゴ 44'(PK)

 グループBで三つ巴となっているうちの2チームの対戦は、ものすごい歓声のDキエフのホームゲーム。一方のレアルはサムエル、ベッカムを故障で欠く。前半は得点ラッシュとなった。
 まず13分、DキエフはユスフがPエリア内にいたリンコンへボールを当てると、リンコンはボールを溜めてからユスフへリターン。走りこんでいたユスフはダイレクトでシュート、これがレアルのパボンに当たってそのままゴール、Dキエフが先制する。
 さらにDキエフは23分、左サイドからPエリアに切り込んできたベルパコフスキスが思い切って右足を一閃、ボールはゴール右下隅に吸い込まれ、レアルから2点のリードを奪った。
 35分にもDキエフの攻撃。ガブランチッチが中盤でレアルのボールをインターセプト、そのままゴール前まで力強いドリブルで突き進む。そしてPエリアの直前で右へパスを送り、グセフがダイレクトでシュートを打つも、GKカシージャスのブロックでチャンスを潰された。
 逆に追いかける立場のレアルは38分、右の中盤からフィーゴがゴール前のラウールへパスを供給、ラウールはすかさず足を振りぬき、ゴール左にボールを沈めて1点差とする。
 さらに43分、ロナウドがPエリア右サイドに入ったところ、Dキエフのガドゥリが不用意なファールを犯してしまい、レアルにPKが与えられる。フィーゴは2フェイントを入れてGKショフコフスキーの逆を取り、このPKを成功させた。

 後半に入って66分、ベルパコフスキスが左サイドをドリブルで突破、DFサルガドをかわしてPエリアに突入しようとしたところでサルガドのチャージを受けるが、ノーファール。
 その後も両チームは勝ち越しを狙って攻撃を続けるが、決定的なチャンスは訪れない。そしてそのまま引き分けで終了。レアルは直接対決の結果1勝1分けで、Dキエフに一歩リードした。  


ローマ 1−1 レバークーゼン
モンテッラ 90'+3' ベルバトフ 82'

 ローマはここまで勝ち点0と非常に苦しい状況に加え、第1節のペナルティのため、報道陣以外まったく観客のいないホームでのゲームとなった。出場停止で、カッサーノやパヌッチらをも欠く。観客の誰もいないスタジアムに、妙に馬鹿でかいUCLのテーマが鳴り響き、わずかな拍手を受けながら選手がピッチに散る。そしてゲーム開始のホイッスルが鳴った。
 試合はチャンスも無く淡々と進み、ようやく前半ロスタイム、ローマが速攻からレバークーゼンゴール前にボールを運ぶと、ディフェンダーのクリアボールをモンテッラがダイレクトシュート。GK・ブットも反応できないシュートだったが、惜しくも左のポストにはじき出されてしまった。

 後半に入って54分、ローマは左サイドでボールを奪ったトッティからモンテッラにスルーが通ったが、モンテッラのシュートはゴールネットの外だった。そして、徐々にスタジアムの外からサポーターの応援が聞こえるようになってきた。 71分、トッティがラメロウのスライディングを受けた際、わざとラメロウを両足で踏みつけるが、イエロー止まり。
 82分、レバークーゼンのFWベルバトフがPエリア内でDFデラスを背負ってボールを受けると、ボールを浮かせて反転し、あっさりとデラスをかわす。そして飛び出してきたGKゾッティに対してはループシュートを一閃、レバークーゼンがついに均衡を破った。
 ローマの集中力はやや切れ気味。レバークーゼンのファールに報復とも取られかれない勢いで詰め寄るなど、うまくいかない苛立ちを隠せない。逆にレバークーゼンは86分、カウンターからベルバトフのスルーを受けたクルジノベクがGKと1対1になりシュートを放ったが、GKに当ててしまった。
 敗色濃厚のローマだったが、ロスタイムに入って3分、モンテッラが前線のトッティにボールを当てると、トッティがヒールを使ってリターン。このワンツーが見事決まり、モンテッラがシュートをゴールに叩き込んだ。だが、ここまで。ローマは勝利することができず、残り2試合を勝ったとしても直接対決の結果から、グループリーグ敗退となった。  



グループC ユベントス バイエルン アヤックス Mテルアビブ 得点 失点 勝点
ユベントス   〇 1-0
〇 1-0
 
〇 1-0
〇 1-0
 
4 0 0 4 0 12
バイエルン・
ミュンヘン
● 0-1
● 0-1
  〇 4-0
 
 
〇 1-0
2 0 2 5 2 6
アヤックス ● 0-1
 
 
● 0-4
  〇 3-0
● 1-2
1 0 3 4 7 3
マッカビ・ 
テルアビブ
 
● 0-1
● 0-1
 
〇 2-1
● 0-3
  1 0 3 2 6 3
勝点:勝ち=3点、引分け=1点、負け=0点  上がホーム、下がアウェー


バイエルン 0−1 ユベントス
デル・ピエロ 90'

 最初のチャンスはホームのバイエルン。12分、右サイドスローインからボールをつなぎ、最後はシュバインシュタイガーがシュートを放ったが、ボールはクロスバーの下を叩き、ライン上に落ちるものの、そのままゴールの外へ。倒れこんでいたGKブッフォンはすぐさま反応、これをかき出したが、戻ってきたDFカンナバーロに当たってしまいボールはゴールの中へ。だが、混戦だったこともありオフサイドと判定され、バイエルンは得点を逃した。
 14分、バイエルンのピサロが左サイドからPエリアに侵入、そのままシュートを放ったが、GKブッフォンが素晴らしい反応を見せ、片手でブロックした。29分にはPエリア内でボールを受けたマカーイが素早いシュートでユーベゴールを狙ったが、これもブッフォンがきっちりとセーブした。バイエルンペースで進みながらも、前半はスコアレスで終了。

 後半早々の47分、ユーベのザンブロッタがワンツーからPエリアに突入、スライディングをしたDFロベルト・コバチに倒されるが、ホイッスルは鳴らなかった。その後もゲームは淡々と進み、残り時間が少なくなる。引き分けが濃厚となってきた終了直前、バイエルンはユーベゴール前でボールをつなぎ、最後はフリンクスがふわりと放り込んだボールにマカーイが頭で反応したが、これもブッフォンがクロスバーの上にはじき出してゴールを守った。
 しかし試合は90分に動いた。左サイドを上がったユーベのイブラヒモヴィッチが、マークに付いたバイエルンのフリンクスとハーグリーヴスの間を巧みなターンですり抜けると、そのままシュート。ボールはGKカーンの正面だったがバウンドしたボールをハンブル、詰めていたデル・ピエロがゴールに流し込んでユーベが得点する。
 バイエルンも反撃を見せる。ロスタイム2分、後方から放り込まれたロングボールをユーベのディフェンスがお見合いし、ディフェンスラインの裏に抜けたマカーイの元へ。マカーイはループシュートを狙ったが、ブッフォンが右手を伸ばしボールにタッチ、枠の外へと押し出して決定的なピンチを凌いだ。
 最後の最後にドラマがあったが、ゲームは終了。ユーベはここまでの4試合全てを1-0の効率の良い得点差で勝利し、ベスト16進出を決めた。


Mテルアビブ 2−1 アヤックス
ダゴ 49' 57' デ・リデル 88'





グループD リヨン マンチェスター フェネルバフチェ Sプラハ 得点 失点 勝点
リヨン   △ 2-2
 
〇 4-2
〇 3-1
 
〇 2-1
3 1 0 11 6 10
マンチェスター・
 ユナイテッド
 
△ 2-2
  〇 6-2
 
〇 4-1
△ 0-0
2 2 0 12 5 8
フェネルバフチェ ● 1-3
● 2-4
 
● 2-6
  〇 1-0
 
1 0 3 6 13 3
スパルタ・
 プラハ
● 1-2
 
△ 0-0
● 1-4
 
● 0-1
  0 1 3 2 7 1
勝点:勝ち=3点、引分け=1点、負け=0点  上がホーム、下がアウェー


マンチェスターUTD 4−1 Sプラハ
ファン・ニステルローイ 14' 25'(PK) 60' 90'+1' ゼレンカ 53'

 ルーニーと、国内リーグで不振の続くファン・ニステルローイのツートップで望むマンチェ。Sプラハは3節と同じメンバーを揃えた。
 立ち上がりは両チーム攻めあう展開。最初のチャンスは4分のマンチェ。右サイドでボールを持ったファン・ニステルローイがファーサイドにクロスボールを蹴りこむと、後方から走りこんできたエインセが強烈なダイレクトシュート。だが不運にも左ポストに阻まれてしまった。さらにマンチェは9分、左に展開されたボールにCロナウドが反応、軽い切り返しでディフェンスを振り切り、ゴール前のルーニーへパスを通す。ルーニーはワントラップからシュートを放ったが、GK正面だった。
 14分、Sプラハはミスから失点してしまう。CBホモラがバックパスを渡した相手は、ゴール前に残っていたファン・ニステルローイ。当然GKと1対1の状況で、飛び出してきたGKのスライディングをかわしたファン・ニステルローイはきっちりとボールをゴールに蹴りこんだ。
 24分、Sプラハゴール前得攻め込んだマンチェは、Pエリアに飛び込んだスコールズがDFペトラスに倒され、PKをゲット。ファン・ニステルローイがGKの逆を突き、PKをものにした。
 29分、Sプラハはポボロスキーが右サイドからPエリアに突入、シュートまで持ち込んだが、GKキャロルにクリアされた。44分にもインターセプトからポボロスキーが右サイドをえぐり、ゴール前に折り返す。ユンがボレーであわせたが、GKキャロルのナイスカバーにより止められてしまい、弾いたボールをゼレンカが詰めるものの、これも素早く反応したキャロルに防がれ、チャンスを逃した。

 後半に入って53分のSプラハの攻撃。中盤左サイドからウルバネクが前方中央にパスを送ると、これをゼレンカがスルー。裏にいたユンはダイレクトでDFファーディナンドの裏に抜けるゼレンカに折り返すと、ゼレンカはそのままボールをゴールに蹴りこみ、鮮やかなプレーで1点を返した。
 60分、マンチェは左サイド最終ラインからイエンセが前線へロングフィード。大きくバウンドしたボールをラドスラフ・コヴァチが頭でクリアしようとしたが、そのボールをファン・ニステルローイが拾うと、ループシュートをプラハゴールに流し込んでハットトリックを達成した。
 64分、マンチェが得たゴール正面30MほどのFKのチャンスに、Cロナウドが強烈なシュートを蹴りこんだが、GKブラゼクが横っ飛びでこれをはじき出した。87分、ポボロスキーが危険なタックルで2枚目のイエローを受け、退場となってしまった。
 ひとり少ないプラハに対し、マンチェはロスタイムに猛攻。中盤でボールを受けたルーニーから前方のファン・ニステルローイにパスが通る。ここでのシュートはGKゼレンカがうまく防いだが、マンチェはプラハゴール前でボールをつなぎ、最後は右のミラーからの折り返しがフリーのファン・ニステルローイに通り、4得点目。ファン・ニステルローイの大量得点で、マンチェが2勝目を挙げた。


リヨン 4−2 フェネルバフチェ
エシアン 22'
マルダ 53'
イルマル 90'+4' 90'+6'
セルチュク 14'
サンリ 73'




グループE PSV アーセナル パナシナイコス ローゼンボリ 得点 失点 勝点
PSV・      
アイントホーフェン
   
● 0-1
〇 1-0
 
○ 1-0
○ 2-1
3 0 1 4 2 9
アーセナル 〇 1-0
 
  △ 1-1
△ 2-2
 
△ 1-1
1 3 0 5 4 6
パナシナイコス  
● 0-1
△ 2-2
△ 1-1
  〇 2-1
 
1 2 1 5 5 5
ローゼンボリ ● 1-2
● 0-1
△ 1-1
 
 
● 1-2
  0 1 3 3 6 1
勝点:勝ち=3点、引分け=1点、負け=0点  上がホーム、下がアウェー


PSV 1−0 ローゼンボリ
ビーズリー 10'



アーセナル 1−1 パナシナイコス
アンリ 16'(PK) シガン 75'(OWN)

 キャンベルら故障者を抱えるアーセナルだが、前半15分のセットプレーの際にパナシナイコスゴール前でヴィエラが倒され、PKを得る。これをアンリがワンフェイントを加え、GKの逆を取ってゴールを決めた。その後もペースはアーセナルがつかんでいるもののチャンスは作れず、前半を終了。

 60分のパナシナイコス。前半のアーセナルのPKへとつながった時と同じように右45度の角度でFKを得ると、セットプレーの流れの中でFWパパドプーロスがアーセナルDF・コールに足を挟まれそのまま交代。判定はPKとなる。キッカーはバシナス。アーセナルファンのブーイングの中でのキックは、なんと大きく枠を外してしまいチャンスを逸す。
 75分、パナシナイコスはヴィントラがミドルシュートを放つ。これをDFシガンが思わず反応、頭でクリアを狙ったが、ボールはアーセナルゴールの中へ。オウンゴールにより、アーセナルは同点に追いつかれてしまった。
 ホームで勝ち点3を挙げたいアーセナルはすぐさま反撃。失点から1分後、左のアシュレイ・コールからゴール前に絶妙なセンタリング、飛び込んできたレジェスがドンピシャでボレーを放つがGK正面。そして弾いたボールを再びレジェスがボレーで狙うが、これはクロスバーを直撃してしまった。
 その後も最後までアーセナルは怒涛の攻撃を見せるが、引き分け狙いでゴール前をがっちり守るパナシナイコスの前にゴールをこじ開けることができず。アーセナルは大事なホームの1戦を引き分けてしまった。  



グループF ACミラン バルセロナ シャフタール セルティック 得点 失点 勝点
ACミラン   ○ 1-0
● 1-2
 
〇 1-0
〇 3-1
 
3 0 1 6 3 9
バルセロナ ○ 2-1
● 0-1
  〇 3-0
 
 
〇 3-1
3 0 1 8 3 9
シャフタール・
 ドネツク
● 0-1
 
 
● 0-3
  ○ 3-0
● 0-1
1 0 3 3 5 3
セルティック  
● 1-3
● 1-3
 
○ 1-0
● 0-3
  1 0 3 3 9 3
勝点:勝ち=3点、引分け=1点、負け=0点  上がホーム、下がアウェー


バルセロナ 2−1 ACミラン
エトー 37'
ロナウジーニョ 89'
シェフチェンコ 17'

 3連勝しているACミランはこのアウェーの一戦で勝ち点3を得れば、ベスト16進出が決まる。逆にバルサはもし敗れるとすれば、2位の座も危うくなってくるという重要なゲーム。
 前半の5分、バルサは右サイドを上がったベレッチがファーサイドへクロス、ノーマークだったデコがDFカフーの上からヘディングシュートを放ったが、ボールはわずかに右に切れた。
 ACミランは15分、シェフチェンコからのスルーに反応したセルジーニョが左サイドを突破、中央を上がってきたカカに対し余裕を持ってセンタリングを放り込む。だが、少し前に入りすぎたカカはジャストミートすることができず、枠を外してしまった。しかしその2分後、ACミランはピルロから素晴らしいパスがトップのシェフチェンコに通る。バルサDF・オレーゲルがしがみついて止めようとするのを物ともせずに振り切ると、落ち着いてインサイドキックでボールをゴールに沈め、ACミランが先制した。
 37分にバルサが同点に追いつく。やや右サイドに開いたシャビが後方からボールを受けると、中央を駆け上がるエトーにピンポイントのパスを供給。エトーはそのままダイレクトに蹴りこみ、GKヂダの牙城を崩した。

 後半最初のチャンスはバルサ。前半24分に続き、ゴール正面20MほどのところからFKを得る。ロナウジーニョが蹴ったボールは、だが前半同様壁に阻まれてしまった。54分にも25M強の位置でFKを得ると、今度はデコがカーブをかけたシュートでゴール右下を狙う。ボールはGKヂダの前でワンバウンド、これをヂダは前にこぼしてしまう。詰めていたシャビがインサイドでゴールを狙ったが、ヂダが体でこれをブロックしミスを挽回。続くバルサCKからの流れから左サイドに開いたロナウジーニョにボールが渡ると、オーバーラップしてきたファン・ブロンクホルストにスルーパス。ファン・ブロンクホルストはPエリア内左サイドに侵入しダイレクトでゴールを狙ったが、ここはヂダがよく反応しボールをキャッチした。
 60分にはACミランにチャンス。バルサゴール前でボールを回した後、一度後方のピルロへボールを下げる。ピルロはその位置から、右サイドのカフーへ見事なロングスルーパスを通す。カフーはここでクロスを選択せずに右のアウトにかけてシュートを狙ったが、GKヴィクトール・バルデスにクリアされてしまった。1分後にはトップのシェフチェンコを狙ったロングボールが放り込まれたが、これもヴィクトール・バルデスがとびだしがっちりと守った。
 75分、バルサはミラン陣内深いところでミランのクリアボールをインターセプト、ボールを展開しシャビがミドルを放つ。GKヂダは一旦弾きながらも、こぼれ球をしっかりキャッチした。
 後半も終盤になるとバルサが一方的に攻める展開になる。だが、なかなか決定的なチャンスに結びつかずに90分になろうとしたところ、ゴール正面でボールを受けたロナウジーニョが大きなフェイントでDFネスタをあっさり置き去りにすると、左足を一閃。強烈なシュートはGKヂダも届かぬ左上に突き刺さり、バルサがついに逆転に成功した。
 さらにロスタイムには右サイドを上がったシャビからゴール正面の途中出場したラーションへクロスが入ったが、シュートはクロスバーを大きく超えた。そしてホイッスル。バルサが前節の借りを返す形で勝利した。


セルティック 1−0 シャフタール
トンプソン 25'






グループG インテル ブレーメン ヴァレンシア アンデルレヒト 得点 失点 勝点
インテル   〇 2-0
 
△ 0-0
○ 5-1
 
〇 3-1
3 1 0 10 2 10
ブレーメン  
● 0-2
  〇 2-1
 
○ 5-1
○ 2-1
3 0 1 9 5 9
ヴァレンシア ● 1-5
△ 0-0
 
● 1-2
  〇 2-0
 
1 1 2 4 7 4
アンデルレヒト ● 1-3
 
● 1-2
● 1-5
 
● 0-2
  0 0 4 3 12 0
勝点:勝ち=3点、引分け=1点、負け=0点  上がホーム、下がアウェー


ブレーメン 5−1 アンデルレヒト
クラスニッチ 2' 16' 79'
クローゼ 33'
ダニエル・イェンセン 90'
イアチュチョウク 30'

 ブレーメンは開始2分、アンデルレヒト陣内右サイドで高く弾んだクリアボールをイェンセンが足の裏を使ってクラスニッチに落とすと、クラスニッチは直接ミドルシュート。これがゴール右下隅に飛び込み、早々にリードを奪う。
 さらに16分、今度はブレーメンの右CKのチャンスに、クラスニッチがフリーでヘディングシュートを放ち、ボールをゴールに流し込んで2点目を決めた。
 アンデルレヒトも反撃を見せる。直前のCKからのチャンスは逃したものの、30分に右後方で得たFKで、バセッジョが放り込んだボールにイアチュチョウクが頭で軽くコースを変え、見事1点を返した。
 アンデルレヒトに少し流れが傾きかけたかと思われたが、ブレーメンは33分に左サイドをミクーが突破、折り返したボールに中央を上がってきたクローゼがあわせ、再び2点差とした。
 後半に入って79分、ミクーは今度は右サイドのスルーパスに反応、オフサイドラインの裏を取ってフリーボールを持ち込むと、同じくゴール前でフリーとなっていたクラスニッチへボールを通し、ハットトリックを達成する。
 42分、アンデルレヒトはバルヘルムションが左サイドをスピードで突破、中央に持ち込みシュートを放つが、ブレーメンGK・ラインケがブロックする。弾かれたボールをイアチュチョウクがダイレクトでシュート、だがラインケは素早い反応でしっかりとキャッチし、ゴールを守った。
 終了間際、アンデルレヒトは自陣中盤でイェンセンにボールをインターセプトされてしまう。ゴール正面でこぼれたボールを拾った途中出場のバルデスがふたたびイェンセンにボールを渡すと、フリーのイェンセンが丁寧にゴール左にシュートを沈め、ブレーメンが5-1の大差でアンデルレヒトを下した。


インテル 0−0 ヴァレンシア

 前節ホームでインテルに大敗を喫したヴァレンシア。アイマールを怪我で欠く。ゲームはホームのインテルペースで進む。
 11分、FWアドリアーノが右サイドから中央に切り込みつつ左足を振りぬき、強烈なシュートを放つ。しかしヴァレンシアGK・カニサレスが両手でブロック、得点を許さず。
 17分には左45度の遠い位置でインテルがFKを得ると、ヴェロンが直接ゴール左下にシュートを狙う。ボールは絶妙な位置でバウンドしたが、GKカニサレスが良く反応し、これをはじき出した。
 そこからの流れの中で、ヴァレンシアのクリアボールをインテルのダーヴィッツが大きくバックパスを狙ったが、なんと相手のディ・バイオに渡ってしまう。GKと1対1の状況で、Pエリア直前でシュートを狙ったが、左に外してしまった。
 33分、インテルはマルティンスがヴェロンとのワンツーであっという間に抜け出し、GKと1対1に。シュートを狙う直前、荒れたピッチの影響でボールが微妙にバウンド、それもあってかシュートはGKカニサレスにクリアされてしまった。

 後半に入って68分、インテルはインターセプトからマルティンス、ヴェロン、アドリアーノとボールをつなぎ、最後はアドリアーノのボールをDFが弾いてゴール正面のマルティンスの元へ。ゴールに背を向けていたマルティンスだが、反転から素早くシュート。しかし勢い余ってクロスバーを超えた。その直後には左サイドのダーヴィッツにボールが通ると、MFアルベルタを簡単にかわしてPエリア深く入り込む。そしてゴール前にボールを送り、ゴール正面で体を張って待っていたマルティンスがインサイドであわせたが、シュートはクロスバーに阻まれてしまった。
 87分、インテルの大きなクリアボールに途中出場のレコバが反応、GKカニサレスも引きずり出される。レコバは弾むボールをシュートではなく後方のアドリアーノへパス、アドリアーノは無人のゴールを狙って山なりのシュートを蹴りこむ。ボールは枠を捉えていたが、その前にカバーに入っていたDFマルチェナが頭でクリアしピンチを救った。
 ロスタイムに入り、ヴァレンシアのカネイラがアドリアーノとのマッチングで顔をはたき、アドリアーノが両手パンチで報復。これを受けてアドリアーノだけが一発退場となる。きっかけを作ったカネイラにはイエローのみと、後味の悪いエンディングとなった。



グループH チェルシー CSKA PSG ポルト 得点 失点 勝点
チェルシー   ○ 2-0
○ 1-0
 
〇 3-0
〇 3-1
 
4 0 0 9 1 12
CSKA
モスクワ
● 0-1
● 0-2
  〇 2-0
 
 
△ 0-0
1 1 2 2 3 4
パリ・       
サンジェルマン
● 0-3
 
 
● 0-2
  ○ 2-0
△ 0-0
1 1 2 2 5 4
ポルト  
● 1-3
△ 0-0
 
△ 0-0
● 0-2
  0 2 2 1 5 2
勝点:勝ち=3点、引分け=1点、負け=0点  上がホーム、下がアウェー


CSKA 0−1 チェルシー
ロッベン 24'

 チェルシーは引き分けの勝ち点1でグループリーグ突破が決まる。ロシアの富豪、アブラモビッチがスポンサーをする両チームの対決。
 先制はチェルシー。24分、GKからのロングボールをグジョンセンが頭で落とすと、ロッベンがボールを拾う。ロッベンは前方に走りこんできたダフのヒールを使ったワンツーでPエリアに入ると、寄せてきたCSKAの3選手を見事な1フェイントであっさりさばくと、ゴール右隅にボールを流し込んだ。
 32分にもチェルシーはグジョンセンが飛び出してきたGKをかわしてチャンスとなるが、ゴール前のダフへの折り返しは戻ってきたディフェンスに阻まれた。CSKAは39分、中央でボールをもらったラブが何とかひとりで持ち込みミドルシュートを放ったが、ボールはゴール右。
 なかなか攻撃が決定的チャンスに至らないCSKAだが、後半早々に左サイドを突破したジルコフがジョンソンに倒され、PKのチャンスを得た。しかし同点を狙ったラブのシュートは、なんと大きくクロスバーを越えてしまった。しかしその後は流れがCSKAに傾く。だが、チェルシーは最後まで崩されること無く、1-0で勝利。4連勝により、グループリーグ突破を決めた。  


ポルト 0−0 PSG