関連用語 +−−−−−+ 悪魔の名前

  

 魔法使いというお仕事

「関連用語」の項目にあるのに、既に全く関連などしていない様相を呈してきた用語辞典ですが、魔法使いって括りにすれば、まだ多少は書いてもいいような気がしてみました。まぁ、大抵のゲームに関連がありそな副題だけど。<自爆
オカルト世界での、魔法使いの皆様の紹介、です。
 悪魔払い師

もはや古典映画と言っていい、そして、名作と言い切っていい「エクソシスト」で有名。読んで字の如く、悪魔に取り憑かれた人からこれを払う、のがお仕事。
悪魔憑き、とは、日本で言うところの狐憑きの状態。古今東西、あるのだね、ああいうのは。
神職にある人の復任とはいえ、バチカン公認の正式な職業です。
 セバスチャン・ミカエリス ?〜?(十七世紀)

宗教者。
天使の階級に対応させた、悪魔の階級を発表。といいつつ、熾天使ベールゼブブ=聖フランシスコ、熾天使ルキフェル=洗礼者ヨハネ、権天使ヴァリエル=聖ベルナール、と聖者とも抱き合わせだったりするあたり、宗教者ねぇ、という感じであります。
多数のデーモン、悪霊の名前を記述、悪魔学へと提供してきた方ですが、その中には胡散臭げな名前もかなりの数含まれているそう。
多分、お仕事柄の実地聞き取り調査だっただろうから、悪魔に取り憑かれたと自称するヒステリーの人からのお話、なんてのもあったんだろうと推察されます。
実際、今でも悪魔憑きって、思いこみの割合が随分高いそうですよ。(本物は、年間20本かそこらだそうです。読○新聞によると)

関連項目:人名辞典「ヴァリエル
 魔術師

職業:魔術師。さすがにそれは、ちょっと微妙。昔は別仕事の傍ら、趣味のように行うものでしたが、最近は本当に、職業:魔術師、という人が多いような。
占いをしたり、結社を主宰したり。魔術本を出版したりで生計を立てるみたいです。
 ジョン・ディー 1527〜1608

科学者、数学者、天文学者。
英王室に天文・占星学者として仕える。メアリ女王の代から仕えたが、何より、エリザベス女王の信任の厚さは有名。
この辺の英国史好きの身には、堪らないネームバリューをお持ちの方。ブラッディ・メアリ、処女王エリザベス。はあはあ。
オカルト世界の著名人として、招かれ、ヨーロッパ各国の宮廷を周ったりもしていて、当時の西洋史好きには以下略。はあはあ。
霊媒エドワード・ケリーと組んでの霊界の研究で、天使との交信から得たエノク語は、クロウリーによって黄金の夜明けの公式言語に取り入れられ、エノク語で諸霊を操るエノク魔術を生み出した。
ちなみにこの文字、失われたアトランティス(大西洋にあったとされる大陸。海に沈んだ、と言明される)で使われ、現在では失われた文字である、とされており、聖書に出てくるエノクとは、全く関わりがありません。
何となく付けられただけの名前らしいぞ。

関連項目:潜在能力名辞典「エノクのデーモン
 エリファス・レウィ 1810-1875

社会運動家にして革命家。
『高等魔術の教理と祭儀』を著する。ヌクテメロン他、埋もれていた魔術書の発掘、再編など、お仕事多数。の割に、何だか山師的印象。前歴が前歴だからか、それとも、自書が再編物ばかりだからか、はたまた、弟子に大成した人間がいないからか。
でも、名前は有名。えっと、響きが綺麗だよね、レウィって。<フォローになってない

関連項目:潜在能力名辞典「ヌクテメロン
 アレイスター・クロウリー 1875〜1947

20世紀最大の魔術師。自らを黙示録の獣と称した。マスター・テイロンは、ペンネームのひとつ。
友人アーサー・エドワード・ウェイトの推薦で「黄金の夜明け」に参加する。だけど、それが「黄金の夜明け」分裂の原因ともなる。
同性愛者であるという噂とか、何よりも強烈な人格の持ち主であったため、行く先あちこちで問題を起こしているお人。友人であったはずのアーサー・E・ウェイトの事も、物凄い勢いで批判…いや、あれは中傷だな…していたりして、その後はめっきり仲悪かったはず。
新婚旅行中のエジプトで、妻がトランス状態に陥り、そのとき彼自身に降りてきた聖守護天使エイワスの声を記録。…天使?と、ちょっとつっこみ入れたくなりますが。
その後、悪魔の半実体化に成功しているのですが、それがこの天使…って、やっぱ悪魔ぢゃんか!<つっこみ
えー、ともあれ。
この天使だか悪魔だかの言葉を記録したのが、「法の書」と呼ばれる著作。
日本語版も発行されています。まぁ、トンデモなんだけどね。
その後、この「法の書」の実践研究のために、A∴A∴(銀の星)という魔術結社を設立しました。テレマ僧院での実践性魔術!→ムッソリーニに追い出される、とか。何というか、元気な人だったようです。

「汝の欲するところをなせ それが法の全てとならん」

「法の書」よりの有名な一節です。

関連項目:潜在能力名辞典「テイロン
 アーサー・エドワード・ウエイト 1845〜1942

魔術師としての実力以上に、名前が売れている感のある人ですが、この人のウェイト版タロットは、占い好きの人なら、一度は見た事あるのではないでしょうか。
物凄く使いやすい!タロットです。クロウリーがドラッグハイの中で見た幻覚を元に作らせたというトートのタロットと違って!(握り拳)<何か思うところがあるらしい
「黄金の夜明け」に参入するも、自分が連れてきたクロウリーが原因の一端となっての分裂騒ぎの中、「聖黄金の夜明け」を設立。その後も、幾つかの魔術結社を主催したらしいのですが、いずれも短命に終わり。
ついてない、というのか、決定的にカリスマ性に欠けていたのだろうか。クロウリーに比べたら、人間性では絶対上だと思うのだが。(いや、多分、大抵の人間はクロウリーよりは上かと思うが…)
…クロウリーの対極なんだなぁ、結局は。
 錬金術師

医師、または化学者の中世の呼称。
ちなみに、金は作りません。作るのは、新しい生命。神の業、といわれたものを、自身の手で再生するのが目的です。結果、実験の副産物として新たに作られた(発見された)物がたくさんあります。蛍光塗料とかメッキとか。
 アグリッパ・フォン・ネッテスハイム 1486〜1535

哲学者、医師。
百科事典にも載ってる歴史偉人。
カバラ、錬金術、占いの知識にも秀でていたため、魔術師、錬金術師としても知られています。が、その後、伝説が一人歩きを始め、何だか物凄い人として語られる事に。
黒い犬の姿の使い魔を連れていた、とか、悪魔を呼んだ、とか、死者を生き返らせた、とか。生存当時からの噂話を、本人もお仕事上の宣伝のためか否定しなかったというせいもあるようです。
だけど、本質的にはお医者さんだよなぁ、この人…。
 パラケルスス 1493?〜1541

医者、化学者。
パラケルススとは、古代ローマの高名な医者ケルススを凌ぐという意味。勿論、偽名、というか、自称ですね。本当の名前は、テオフラトゥス・フィリップス・アウレオールス・ボンバトゥス・フォン・ホーエンハイム。長い。
医者として、完全な生命を生み出すために錬金術師になったと伝えられ、実際、人造人間ホムンクルスをつくった、賢者の石を所持していた、という伝説があります。
錬金術の副産物として、化学物質なども発見したり、これを治療に利用する事を提唱したり。医者、科学者としての業績と同時に、アリストテレスの四大元素シルフ、ニンフ、ウンディーネ、サラマンダーを特定するなど、魔術師としての業績もあり。
 霊媒

20世紀初頭の、テーブルがたがたいわせる人、という印象がつきまとうのは私だけでしょうか。霊能力が全くない訳じゃないんだろうけど、有り体にいって、胡散臭い。
でも、職業としてなりたっちゃうのです。今も昔も、世界の何処の人も、霊媒を求めているのね。
…って、霊媒の人例、ひとつだけかぁ!しかもインチキ! Σ( ̄□ ̄;
いや、全てが嘘だと思っている訳でも、否定している訳でもないのよ?
 エドワード・ケリー 1555-1595

いんちき霊媒師。<身も蓋もない
いかさま魔術と怪しげな学問とで、信じやすい人々を騙し、金品を搾取、姿を眩ます、を行く先々で繰り返すという、当時、ヨーロッパでは割とあったタイプの放浪者で、ジョン・ディーと組んだ約5年間も、非常に怪しい。というか、騙してただろ、それ。
だけど、アレです。ケリーが騙りだったとすると、エノク魔術の扱いって、どういう事になるんでしょうか?
 <補足〜秘密結社>

いや、もう、秘密で結社ですよ。ショッカーでも飼ってんのかい、世界征服目指してんのかい、と問いつめたくなってしまうのが、真っ当な日本人の感覚ってもんなのではないでしょうか。
現在でも活動中かつ有名なのが、『フリーメイソン』でしょうか。アメリカの元大統領はあらかたメンバーだった、とか。活動内容も秘密なところがまた、いかにもなカンジの結社です。世界支配を企む陰謀結社とも言われていたりもしますが、実際は、単なる茶飲みサークルだったりする可能性もなきにしもあらず。
まぁ、色々言われる内が花なのかもしれん。
『K・K・K(クー・クラックス・クラン)』は、メンバーの衣装がインパクトありすぎです。ロンブローゾー(黄金バットの敵役。知ってる?)みたいな全身白頭巾がトレードマークの、アメリカの鬼畜系結社。活動内容:夜闇に紛れて黒人を襲う事。初めは、ぼこってみるだけの罪のない(……)白人至上主義団体だったらしいのですが。
時たま、アメリカのニュースで聞かれる限りは、強烈にテロリストっぽい。
秘密結社=世界征服。日本人感覚は、結構、正しいのかもしれません。
 <更に補足〜魔術結社>

その性格上、やはり秘密結社的にならざるを得ない魔術団体があります。…おおっぴらに活動してたら、それも何だかヤですからねぇ。いえ、何となく。
その辺、ちょこっと、有名どころだけをピックアップ。

■ 薔薇十字団(ローゼンクロイツ) ■

クリスチャン・ローゼンクロイツを開祖とする、と言われていますが、この人、伝説上の人物。中東の英知を基に作られた神秘主義団体。
この団体自体が、また、実在を危ぶまれた伝説的なものだったりもします。正統な後継者を自認する人もまた、サンジェルマン伯爵、カリオストロ…。
存在自体が、神秘。
薔薇十字の名を冠した、類似団体も多数あり。

■ 黄金の夜明け団(ゴールデン・ドーン) ■

薔薇十字団的実践魔術結社。まさに有名どころ、といったカンジ。クロウリー、ウエイト、ノーベル賞詩人のイエーツ等、有名人も多数在籍。でも、この派手さは、既に『秘密』結社ではないかも。

■ A∴A∴ (アルゲンティウム・アストルム=銀の星) ■

法の書を研究するためにクロウリーが設立。気まぐれクロウリーが最後まで投げ出さなかった団体ですが、秘密結社、というより、秘教団体、かな。黒魔術的にいかがわしい事やってたらしい。クロウリーというと、麻薬とセックスは切り離せないのですが、この団体もソレ系です。

  
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