Dr.まさむねの目の教室 その2
視覚について、知ろう!
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いろいろな見え方
ふだん、何気なく「見る」ことを行っています。しかし本当にきちんと「見て」いるのでしょうか?
全体が見えると感じているが
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網膜の中心部は細かいところまで見えますが、周辺部でははっきり見えているわけではありません。
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白で示した視神経のところには網膜がありませんので、正常でも見えていないのです(マリオット盲点)。
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一点を見つめて合う焦点の範囲は5,6文字。網膜の中心(黄斑部)でくっきり見えるのは5,6文字です。その周りはボンヤリしていて初期の視野の異常があっても気づかないのです。
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盲点や視野の異常で見えなくなっていても、そこは黒いわけではありません。 |
マリオット盲点と同じように見えていないだけなのです。気付きにくいのです。
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視野の障害は、特にゆっくり進行する場合は気付きにくいのです |
この状態は、視野障害が結構進行した状態をシミュレーションしたつもりですが、このくらいでも気付いていない人は少なくありません。中心部の視野が保たれていれば、視力の低下はありません。
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視野障害が中央部にまで及ぶと視力も低下しますので、さすがに気付きます。しかし、この状態で気付いて治療を開始しても、視野障害の進行をゆっくりにすることは可能ですが、視力を回復させることはできません
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小樽の雪明りの道です。運河にも灯りが浮かべられます。 |
日常生活で視野の広さを自覚することは稀です。このような状態でも、広い範囲の物が見えている・普通に見えていると感じていることのほうが多いようです。視野障害は自覚されにくいということを理解いただいたうえで一生困らない見え方を維持できるよう、注意しましょう。眼科医はできる限りのお手伝いをしています。
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