ここまでわずか勝ち点2と後の無いシティが、4連勝でグループ1位突破を決めているバイエルンを迎えた一戦。
シティは前節のレッドカードでYトゥレとフェルナンジーニョが不在。怪我でジェコ、シルバらが離脱中。
バイエルンは骨折のラームが離脱中。ゲッツェとミュラーをベンチに温存してスタート。
シティボールのキックオフ直後、バイエルンはフルスロットルのプレスを仕掛け、単なる消化試合以上の意気込みを見せる。対するシティは出だしのプレスをしのぎカウンターで対抗。試合は拮抗した展開となる。
9分、バイエルンはボールを回してシティDFの隙を伺うと、左サイドでリベリとロッベンが絡み、ロッベンがPエリア内に浮き球のパスを放り込む。ここへ逆サイドから斜めにローデが走り込んだが、キーパーのハートに素早く寄せられて、シュートはブロックされてしまった。
20分にシティーのカウンターからアグエロが独走、Pエリアまで持ち込みシュート態勢をとったところで、背後からベナティアのタックルを受け転倒。このプレーでシティにPKが与えられ、早々にベナティアが退場となってしまった。
PKはアグエロ自ら決めて、ホームのシティが幸先よく先制した。
これで気が緩んだのか、前半残り15分ほどのあたりから一人多いシティは受け身のサッカーとなり、バイエルンが盛り返す。特に今期マドリッドから加入したシャビ・アロンソが、守備ではいち早く危険なエリアをカバーしシティーのチャンスの芽を摘み、攻撃では中央でバランサーとなり、正確なコースと多彩なスピードコントロールのパスでタクトを振る。
そして38分、そのシャビ・アロンソからリベリへ狭いコースを突く絶妙なリターンパスが入り、そこからの流れでバイエルンがFKをゲット。ゴール正面わずか左、20mほどの位置。これをシャビ・アロンソが壁のサイドから巻くようにしたグラウンダーのシュートをゴール右下に見事に決めて、同点とする。
その後も一人少ないバイエルンのペース。シティはパスを回された揚句、右サイド中盤からボアテングにゴール前へロングパスを放り込まれ、サニャとの競り合いに勝ったレバンドフスキの肩に当たったシュートが決まり、10人の相手に2失点を喫してしまった。
この後もシティはシャキッとせず、時計が進む。しかし70分あたりになるとさすがにバイエルンの足が止まってきて、バイエルン陣内で試合が進むようになる。
それでもバイエルンの要所要所での素早いディフェンス、そして守護神ノイアーの前に、なかなか追加点を奪えないシティ。だが、残り時間も少なくなってきたところでチャンスが訪れる。
85分、バイエルンがシティー陣内でボールを回していたところ、シャビ・アロンソの横パスを途中出場のヨベティッチがカット、そのボールを拾ったアグエロがゴール前へと一気にボールを運ぶ。そして冷静にゴール右ポストの内側をたたくシュートを転がし込んで、シティーが同点に追いついた。
こうなるとスタジアムのサポーターはヒートアップ。なんとかしのぎたいバイエルンは、一度遅延行為でイエローを受けたノイアーが、ぎりぎりの時間稼ぎで時計を進めようとする。
ロスタイムは3分とのアナウンス。その直後、バイエルンゴール前に放り込まれたボールをCBボアテングが処理を誤り、これをすかさずアグエロが奪取。そのままゴール正面からボールをゴールへ押し込んで、ハットトリックで逆転する。
さすがに10人のバイエルンは残り時間でこの勢いを覆すことができず、ホームのシティーがバイエルンを倒し、勝ち点を5に伸ばすことに成功した。
そしてもう一方の試合がドローで終わったため、3チームが勝ち点5で並び最終節を迎えることになった。
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