〜 準決勝 〜

'14/04/22,23 第1戦
'14/04/29,30 第2戦


アトレティコ vs チェルシー  Rマドリッド vs バイエルン


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―FIRST LEG―
アトレティコ 0−0  チェルシー



―SECOND LEG―
チェルシー 1−3  アトレティコ
トーレス 35 アドリアン 44
Dコスタ 60(PK)
トゥラン 72



―TOTAL―
アトレティコ  3−1  チェルシー



 
 






―FIRST LEG―
Rマドリッド 1−0  バイエルン
ベンゼマ 19

 ヨーロッパのカップ戦で21度目となる顔合わせの両チーム。
 ホームのマドリッドはベイルが体調不良だった影響でベンチスタート。ベンゼマを筆頭に、怪我明けのCロナウド、イスコ、ディ・マリア、モドリッチが前線に並んだ。
 このところ5試合ベルナベウで勝てていないバイエルン。ただ、準決勝で対戦した全5回の組み合わせでは、バイエルンが4度勝ち上がっている。この日はマンジュキッチが先発。リベリ、ロッベン、クロースが2列目を構成、中盤底にはシュバインシュタイガーとラームが入った。なお、ベンチ枠7名のうち2名を20歳のGKに割いている。
 主審はハワード・ウェブ。

前半

 バイエルンは序盤からホームゲームのようにボールを支配し攻める。マドリッドは得意のカウンターに備える。
 18分、バイエルンがマドリッド陣内に攻め込み、右から入ったクロスをファーサイドのマンジュキッチがきっちり頭で落として、走り込んだクロースがシュート。しかしここはコースに入ったマルセロに弾き返されてしまい、そのままマドリッドにカウンターを許す。
 少し時間がかかったものの、中盤左サイドでボールを受けたCロナウドからオーバーラップしたコエントランへ絶妙なスルーパスが通る。左サイド深く入り込んだコエントランがDFダンチの股下からゴール前にボールを折り返したところへ、詰めていたベンゼマがキッチリとゴール。見事なカウンターでホームのマドリッドが先制した。

 26分にマドリッドは再びカウンターからチャンスを迎えるが、左に開いたベンゼマからのクロスにCロナウドがゴール前で合わせたシュートは、当たり損ねて枠を外した。
 圧倒的にバイエルンがボールを保持するも、次のビッグチャンスもマドリッド。41分、左のイスコからのクロスボールがファーサイドでフリーとなったディ・マリアへ通る。胸で落としてから左足を振り抜いたが、ボールは浮いてバーを超えた。

後半

 後半もバイエルンがボールを回すがこじ開けられないまま時計が進む。
 65分辺りからはマドリッドにも余裕を感じられるようになり、69分のCロナウドのシュートなどでバイエルンゴールを脅かすシーンも。
 この時間帯にバイエルンはラフィーニャとハビ・マルティネス、リベリとゲッツェ、更にシュバインシュタイガーとミュラーを続けざまに交替。マドリッドも故障のペペをヴァランヌと、そしてCロナウドを下げてベイルを投入。
 この交替の後、しばらくバイエルンは流れをつかめずにいたが、84分にロッベンのドリブルからチャンスを迎える。右サイドエンドライン際までボールを運んだロッベンに対しマドリッドは3人掛かりで止めるが、フォローに来たミュラーがすぐに奪い返してゴール前にパス。受けたゲッツェがワントラップからシュートを放ったが、カシージャスにブロックされた。
 しかしその後は集中力と得点への意欲が落ちないマドリッドの前に時間がどんどん進み、タイムアップ。
 まずはマドリッドがアドバンテージを取った。


―SECOND LEG―
バイエルン 4−0  Rマドリッド
セルヒオ・ラモス 16、20
Cロナウド 34、90

 第1戦を落としたバイエルンは、連覇という記録を達成するためにこの試合2点が最低でも必要。マンジュキッチをトップに、リベリ、ロッベン、ミュラーが前線に入り、シュバインシュタイガーとクロースが中盤底のフォーメーション。
 アウェーとなるマドリッドはベンゼマをトップにCロナウドとベイルで両翼を固め、ディ・マリア、モドリッチ、シャビ・アロンソが中盤を構成。
 満員のサポーターが人文字でスタンド360度使ってバイエルンのエンブレムとチャンピオンズカップを見事に描き、選手を鼓舞してキックオフ。

前半

 9分にマドリッドのチャンス。自陣からバイエルンDFラインの裏にロングボールが放り込まれると、キーパーのノイアーがPエリアを飛び出し頭でクリアを狙うが、中途半端に。これを拾ったベイルがゴール目掛けてロングシュートを放ったが、枠を大きく外した。
 ノイヤーはこの直後にもGKをミスするなど、イマイチなシーンが目につく。
 15分、マドリッドはカウンターを仕掛けて右のCKをゲット。モドリッチが蹴り込んだ山なりのボールに後方から走り込んだセルヒオ・ラモスがドンピシャのヘディングシュート。ボールをゴールネットにたたき込んで、なんとアウェーのマドリッドが早々にゴールを奪うことに成功した。

 さらにその4分後、右46度、30m程の位置でマドリッドにFKのチャンス。ディ・マリアが左足でインスイングのボールを放り込み、手前のペペが頭で後方に流すと、飛び込んだセルヒオ・ラモスが再び頭で押し込んで、あっという間に2点目が決まった。

 セットプレーへの対応の弱さがここに来て響いたバイエルン。逆転のためには4点が必要となってしまった。ディフェンディングチャンピオンの意外なゲーム展開に、スタジアムのサポーターは一瞬静まり返ってしまう。
 何とか攻め込むバイエルンだが、1stレグ同様、マドリッドの守りに手こずる。すると34分、リベリのパスを奪ったマドリッドがベンゼマ、ベイル、Cロナウドの三線速攻。最後は左のCロナウドがノイアーの足元からシュートを押し込んで、ついに0-3としてしまった。

 37分、攻めあぐねるバイエルンはシュバインシュタイガーがディ・マリアのチェックにボールをロスト。拾ったベンゼマが送ったスルーパスにはノイアーがPエリアを飛び出しクリアするが、中途半端なルーズボールとなってしまう。反応したCロナウドにロングシュートで無人のゴールを狙われたが、幸にもゴールマウスを外れた。
 直後、シャビ・アロンソがシュバインシュタイガーへの不用意なスライディングでイエローを受けてしまい、次の試合は累積で出場できなくなってしまった。
 このあとはいらつくバイエルンの選手が抗議を繰り返す王者らしくないシーンがばかりが目立ち、前半終了。

後半

 後半、特にイラツキが目立ったマンジュキッチを下げ、ハビ・マルティネスでスタートしたバイエルンのグアルディオラ監督。5点という数字が重くのしかかる。
 それほど流れが変わらないまま時計が進み、ようやく60分辺りからバイエルンの攻撃がシュートで終わる積極性が見られはじめる。
 70分過ぎにはキレのないリベリと未だいらつく態度が目立つミュラーを下げ、ピサーロとゲッツェを投入したバイエルン。ギャンブル的な交替は見せずにカードを使い切る。
 対するマドリッドは75分、累積リーチのかかっていた2得点のセルヒオ・ラモスを下げ、続いて79分にはベンゼマ、84分にはディ・マリアを引っ込める余裕の采配。
 ロスタイム直前、Cロナウドのドリブルがファールを誘い、ゴール正面20m強の位置でマドリッドにFKが与えられる。これをCロナウド自らジャンプした壁の下からシュートを決めて、駄目押し。

 バイエルンには得点はおろかほとんどチャンスも与えず、マドリッドの圧勝となった。


―TOTAL―
Rマドリッド 5−0  バイエルン