〜 決勝トーナメント1回戦 〜

'13/02/12,13 19,20 第1戦
'13/03/5,6 12,13 第2戦


セルティック vs ユベントス  バレンシア vs パリ・サンジェルマン

シャフタール vs ドルトムント  レアル・マドリッド vs マンチェスターU

ポルト vs マラガ  アーセナル vs バイエルン

ガラタサライ vs シャルケ  ACミラン vs バルセロナ

見たい組み合わせをクリックしてください。





―FIRST LEG―
  セルティック 0−3  ユベントス
マトリ 3
マルキージオ 77
ブチニッチ 83



―SECOND LEG―
ユベントス  2−0  セルティック
マトリ 24
クアリアレッラ 65



―TOTAL―
セルティック  0−5  ユベントス



 
 






―FIRST LEG―
     バレンシア 1−2  パリ・サンジェルマン
ラミ 90 ラベッシ 10
パストーレ 43

バレンシアホームのゲーム。
PSGはモッタとTシウバが怪我により欠場。冬の移籍で加わったベッカムだが、この時点では合流前。スタンドでレオナルドとともに観戦。

前半

 9分、PSGのイブラヒモヴィッチが前線で潰されこぼれたボールに、反応したルーカスがミドルシュートを狙ったが、左ポストを叩きゴールならず。
 しかし1分後、右サイドでボールを持ったラベッシがワンツーを使ってPエリアに入ると、さらにDFを1枚かわし、勢いのままにシュート。ボールをゴールに突き刺して、アウェーのPSGが先制した。

 その後はPSGペース。そして前半残り2分というところで、右サイド深い位置からルーカスがドリブルで中へと切り込み、マイナス気味にラストパス。待ち構えていたパストーレがシュートを決めて、PSGの2点リードで後半へと折り返した。

後半

 バレンシアは状況を打開すべく、後半頭から前線の選手2人を代えてきた。その効果があってか、60分まではバレンシアが押し気味に進めるが、シュートチャンスを作るまでに至らない。
 逆にPSGが61分にチャンス。カウンターからイブラヒモヴィッチがミドルシュートを放つとキーパーがハンブル、即座にラベッシが反応したが、タイミングが合わずゴールマウスを外してしまった。
 その2分後には、中盤で得たFKで一気に前線のラベッシへとボールを送り、ラベッシがDFのプレッシャーを受けながらもゴール正面でシュートを狙ったが、チップキックは力無くキーパーがキャッチした。
 66分にもラベッシとイブラヒモヴィッチの2人で攻め込み、最後はラベッシからのパスをシュートしようとしたイブラヒモヴィッチとキーパーのクリアが交錯、どうにかキーパーがゴールを守った。
 直後にバレンシアがパスで右サイドを崩しゴール前に走り込むバルデスヘクロスが入ったが、バルデスに渡る手前でキーパーがカットした。
 72分のPSG。大きなサイドチェンジで右に開いたイブラヒモヴィッチにボールが渡ると、シャントームとのワンツーでゴール正面へ抜けたイブラヒモヴィッチがシュート。キーパーが体を倒してブロックすると、こぼれたボールをシャントームが押し込んだが、オフサイドと判定されて追加点ならず。
 残り15分となり、PSGはペースを落としバレンシアが押し込む機会が増える。すると90分、右後方からのFKにDFラインとキーパーの間に走り込んだラミが右足で合わせて、バレンシアが1点を返すことに成功。

 しかし残り3分のロスタイムに新たなチャンスを作り出すことはできず、ホームのバレンシアが初戦を落とした。
 なお、最後の最後にイブラヒモヴィッチが一発退場となっている。
 


―SECOND LEG―
パリ・サンジェルマン 1−1  バレンシア       
ラベッシ 66 ジョナス 55



―TOTAL―
     バレンシア  0−5  パリ・サンジェルマン



 
 






―FIRST LEG―
  シャフタール 2−2  ドルトムント
スルナ 31
Dコスタ 68
レバンドフスキ 41
フンメルス 87



―SECOND LEG―
ドルトムント 3−0  シャフタール     
サンターナ 31
ゲッツェ 37
ブラシュチワコフスキ 59



―TOTAL―
シャフタール  2−5  ドルトムント



 
 






―FIRST LEG―
レアル・マドリッド 1−1  マンチェスターU
Cロナウド 30 ウェルベック 20

 ベスト16で最注目のビッグカード。
 マドリッドは1トップにベンゼマ、右からディ・マリア、エジル、Cロナウド。ボランチはシャビ・アロンソとケディラの組み合わせ。GKのディエゴ・ロペスはカシージャスの怪我を受け冬の移籍で加入して、この日が4試合目。
 対するマンチェスターは香川がトップ下で先発。FWファン・ペルシ、右にルーニー、左ウェルベックの攻撃陣。ジョーンズとキャリックが中盤の底を務める。

前半

 ファーストシュートはマドリッド。2分、左に開いたベンゼマがワンタッチでゴール正面のケディラにパスを通したが、トラップから反転し放ったケディラのシュートは大きく右に外れた。
 5分過ぎには左サイドに持ち込んだCロナウドが対峙するラファエウを揺さ振りクロスを入れると、DFファーディナンドがカットしたボールに反応したコエントランが左45度からシュート。巻くようにして右サイドを狙ったが、キーパーのデ・ヘアがわずかに触ったことで右ポストを叩き、跳ね返ったボールはそのままゴールマウスを横切ってしまった。

 この後はマドリッドが圧力をかける形でゲームが進むが、20分にマンチェスターが左CKをゲット。ルーニーが、ニアサイドに走り込むファン・ペルシにつられスペースの空いたゴール正面へボールを蹴り込むと、これにウェルベックが頭で合わせ、マンチェスターがアウェーゴールを奪うことに成功した。

 しかしこの後もマドリッドがマンチェスター陣内でゲームを進める。しっかりとブロックを作って守ってきたマンチェスターだったが、29分、左サイドに開いたディ・マリアがドンピシャのクロスを放り込んだところへ、打点の高いヘディングでCロナウドがゴール右隅にシュートを決めて、早々と同点に追いついた。

 34分のマンチェスター。左サイトの縦へのロングボールをファン・ペルシが流れて受けて、DFを背負いながらその裏へと落とす。そこへ走り込んだ香川が拾うと、再びファン・ペルシへリターンパス。これをダイレクトでゴール前に蹴り込んだところに、走り込んでいたのはウェルベック。飛び出すディエゴ・ロペスよりいち早く足を伸ばしてボールに触ったが、ボールはディエゴ・ロペスの足に当たって、わずかに右に外れてしまった。
 39分、マドリッドのカウンター。マンチェスターの守備陣も数がそろっていたが、中央に入ったラファエルが足を滑らせ転倒。空いた左サイドに流れてボールを受けたエジルはシュートを狙わずゴール前に折り返し、Cロナウドにボールが入ったが、エバンスがスライディングでシュートをブロックし事なきを得る。
 前半はこのまま終了。

後半

 後半もマドリッドが押し気味で進む。香川も次第に低い位置での守備に追われるようになる。そして64分、ギグスと入れ替わりピッチを去った。
 72分のマンチェスターの攻撃。ルーニーがドリブルで中央を持ち込み右に軽く流れたファン・ペルシへラストパス。ファン・ペルシはPエリア内に入りニアサイドを狙って鋭いシュートを放ったが、キーパーが触ってクロスバーを直撃。
 左サイドに流れたボールをディ・マリアが奪い返すが、つなごうと中盤に送ったボールがキャリックにカットされ、浮き球がディフェンスラインの裏へ。このボールにただ一人反応したファン・ペルシは、胸トラップからボレーシュートを狙うがミートせず、点々と跳ねるボールがゴールインする直前にシャビ・アロンソが掻き出して、マドリッドは連続したピンチを何とかしのいだ。
 73分にウェルベックを下げてバレンシアを投入したファーガソン監督。直後に、モウリーニョ監督はディ・マリアに代えてモドリッチを送る。
 79分、マドリッドのケディラが混戦から中央Pエリアわずか外にこぼれたボールを叩きつけるようにシュートしたが、デ・ヘアが素晴らしい反応でしっかりとキャッチ。
 残り5分近くになり、まずマドリッドがシャビ・アロンソとペペを交代させ、続けてマンチェスターがルーニーとアンデルソンを交代させる。
 このあとも気の抜けない攻防が続いたが、ロスタイムまで追加点はなく試合は終了した。


―SECOND LEG―
マンチェスターU 1−2  レアル・マドリッド
Sラモス 48(OWN) モドリッチ 66
Cロナウド 69

 アウェーゴール1つを挙げてのドローで若干優位なマンチェスター。ただし、マドリッドはカップ戦とリーグ戦、1週間でバルセロナに2連勝し勢いに乗る。
 マンチェスターはなんとルーニーがベンチ。ファン・ペルシを筆頭に、通算1000ゲーム目のギグス、ウェルベック、ナニという攻撃陣。香川もベンチ。
 マドリッドはイグアインの1トップ。2列目はCロナウド、エジル、ディ・マリア。シャビ・アロンソとケディラのボランチで臨む。

前半

 立ち上がりは、両チームともなかなかボールがトップに収まらず。
 最初のビッグチャンスは20分のマンチェスター。右のCKでビディッチのヘッドが炸裂、しかし右ポストを叩いてしまう。
 30分辺りから両チームとも相手ゴールに迫るシーンが出てくるものの、脅かすに至らず。
 42分、マドリッドはディ・マリアが左のハムストリングを痛め、カカと交代。そして緊張感を保ったまま、前半終了。

後半

 後半開始3分、直前のプレーで定位置を離れピンチを招いたマンチェスターのラファエウだが、ここは右サイドから中央へとをスピードのあるドリブルで持ち込み、ゴール正面に入り込んだウェルベックヘパス。ウェルベックのシュート、続けてファン・ペルシのシュートと、いずれもマドリッドの守備陣がブロックしたが、左サイドにこぼれたボールをナニが粘って奪い再びゴール前に折り返すと、ウェルベックが触ってコースを変えたボールがセルヒオ・ラモスの足に当たり、マドリッドがオウンゴールを献上した。

 55分、マンチェスターのナニが背後からの浮き球を追って足を上げたところでアルベロアと接触。このプレーに、UCL12試合目のトルコ人主審はなんとレッドカードを出し、これが結果的に試合を左右してしまう。

 直後にマドリッドはアルベロアを下げてモドリッチを投入、攻撃力を高める。
 畳み掛けるマドリッド。61分のCKからDFヴァランが放ったヘディングシュートは、ゴールマウス内にいたラファエウが頭でクリア。
 その後もゴール前に釘付けとなるシーンが多いユナイテッドだが、1点返された場合、延長となることも考慮してか、ファーガソン監督はカードを切らない。
 すると65分、フレッシュなモドリッチがゴール正面から思い切ったミドルシュートを放つと、ボールは右ポストを叩いてゴールに飛び込み、マドリッドが同点に追いついた。

 マドリッドはさらにその4分後、同じようにマンチェスターをゴール前に押し込むと、イグアインがエジルのヒールを使ったワンツーでPエリア内右サイドを抜け出し、すかさずDFラインとゴールの間へ早いボールを蹴り込む。
 これをファーサイドのCロナウドがきっちり押し込み、瞬く間に逆転。これで延長戦という選択肢はなくなった。

 71分、モウリーニョ監督はエジルを下げてペペをピッチに入れる。その2分後にはマンチェスターもクレバリーに代えてルーニーを投入。
 攻めるしかないマンチェスターは、マドリッドゴール前までボールを運ぶケースが出てきた。80分、マンチェスター2枚目のカードはヤング。ウェルベックが下がる。
 84分に連続でチャンスを得たマンチェスターだが、ファン・ペルシのシュートはキーパーがブロック、ゴール前でルーニーが放ったボレーは枠を超えてしまう。
 残り時間わずかで疲れたラファエウを下げてバレンシアを投入したファーガソン監督。
 89分にはマドリッドのカカに左サイド突破を許し、Pエリア内からシュートを撃たれたが、左のポストが弾き返して難を逃れた。
 92分、マンチェスターは右CKからゴール前でビディッチが強烈なヘディングシュートを放つが、キーパーにブロックされる。そして最後はマドリッドがキープして、試合終了。

 間違いなく今シーズン指折りの好カードは、存分には発揮されることなく、主審へのブーイングで幕を閉じた。


―TOTAL―
レアル・マドリッド  3−2  マンチェスターU



 
 






―FIRST LEG―
ポルト 1−0  マラガ     
モウチーニョ 56



―SECOND LEG―
マラガ 2−0  ポルト     
イコス 43
サンタクルス 77



―TOTAL―
ポルト 1−2  マラガ



 
 






―FIRST LEG―
   アーセナル 1−3  バイエルン
ポドルスキ 55 クロース 7
ミュラー 21
マンジュキッチ 77

 国内リーグで抜け出した感のあるバイエルン。1トップはマンジュキッチ。中盤左からリベリ、クロース、ミュラー。シュバインシュタイガーと新加入のハビ・マルティネスが中盤の底を務める。
 対するアーセナルはターンオーバーで臨んだ直前のカップ戦で下位チームに敗れている。ウォルコットをトップに置き、ポドルスキ、ウィルシェア、カソルラが2列目という布陣。ジルーはベンチからのスタートとなった。

前半

 立ち上がりからアーセナルがやや積極的にバイエルンゴールを目指していたが荒さも目立ち、フィニッシュにつながらない。
 7分、アーセナルは余裕を持ったように最終ラインでボールを回していたものの策もなく前線に放り込んだボールを簡単に跳ね返され、右のミュラーしたボールを2目のクロースが中央からゴールに叩き込んで、アウェーのバイエルンが早々に先制した。

 21分には右CKを得たバイエルン。早いボールにマンジュキッチがニアサイドでヘッド、これをキーパーが弾くと、すかさず目の前のミュラーが押し込んで、リードを広げる。

 守備の切り替えの早さが目立つバイエルンだが、ここからさらに集中力が高まり、アーセナルはボールを持たされる展開に。
 34分、アーセナルは中盤で得たFKの場面でゴール前に放り込んだボールをコシエルニーが胸で落としメルテザッカーのシュートまでつなげたが、バイエルンの壁の前に跳ね返された。
 前半終了間際にはバイエルンにチャンス。右サイドをラームがドリブルで持ち上がり早めにクロスを蹴り込んで、Pスポット付近でマンジュキッチがヘディングシュート。しかしボール一つ右に外れた。

後半

 後半も代わり映えのない展開が続いたが、55分にアーセナルがラッキーな判定で右CKを手に入れると、ゴール前に放り込まれたボールがこれもラッキーな形でできた空間に落ちてワンバウンド。それをポドルスキーが頭で押し込み、今シーズン堅守を誇るバイエルンから1点を返した。

 バイエルンは64分、リベリに代えてロッベンを投入。
 アーセナルは後手の守備が目立ち、イエローカードを続けて受けてしまう。立て直しのためか、70分過ぎにラムジーとポドルスキーを下げ、ロシツキとジルーをピッチに送った。
 すると72分に早速効果を見せる。厳しいチェックでバイエルンからボールを奪うと、中盤のパス回しからロシツキが右前方のウォルコットに大きく展開。ウォルコットの折り返しにジルーがうまくマークを外し、ゴール正面でダイレクトシュートを放つ。だが、キーパーの正面を付き、ビッグチャンスをものにできず。
 すると76分、バイエルンはロングボールから組み立て、右サイドを上がったラームへとつなげる。ラームはPエリア内から折り返すと、飛び込んだマンジュキッチがジャストミートできないながらもボールはゴールに飛び込んで、決定的な追加点が入った。

 試合はこのまま終了し、バイエルンが快勝した。


―SECOND LEG―
  バイエルン
 0−2 
アーセナル
ジルー 3
コシエルニー 86

 アウェーの第1戦を快勝しホームゲームを迎えたバイエルン。今シーズン堅守を誇るこのチームに対し、アーセナルが不利な状況を打開すべく挑む。
 この日のアーセナルはジルーがワントップ。トップ下にロシツキ、左ラムジー、右ウォルコットの攻撃陣。
 バイエルンはマンジュキッチがトップで、ロッベン、クロース、ミュラーが2列目。

前半

 立ち上がりのオープンな時間帯に、早くも試合が動く。なんと先手を取ったのはアーセナル。
 3分、左のラムジーから中央のロシツキ、右のウォルコットとつないでPエリア内までボールを運び、そのままの勢いでゴール前に折り返されたボールをジルーが押し込んだ。

 その後はバイエルンの手堅い攻めをアーセナルがしっかりと守る展開。アーセナルも攻めるものの、パスのズレといったミスが目立ちいいところまで持ち込めない。
 このまま45分が過ぎ、後半へ。

後半

 後半も同じ展開が続く。
 徐々にバイエルンのシュートシーンが出るようになり、68分にはロッベンが右サイドを突破しゴールに迫ったが、シュートはキーパーにブロックされた。71分、アーセナルはラムジーとウォルコットを下げ、チェンバレンとジェルビーニョを投入。  78分、そのジェルビーニョが左サイドからPエリア内にワンツーで侵入、リターンのパスを反転しうまくDFをかわしたが、最後に押し込もうとしたボールはゴールマウスを横切ってしまった。
 82分にはバイエルンにチャンス。スローインのボールをPエリア内右でギブスを背負いながらミュラーが受けると、横の揺さぶりでギブスを振り切りシュートまで持ち込む。だが、キーパーに弾かれた。
 85分、チェンバレンが右サイドライン際で粘りのあるドリブルを見せ、アーセナルは右CKをゲット。カソルラの柔らかいボールにコシエルニーが低い位置のヘディングシュートでニアサイドにボールを流し込み、スコア上はバイエルンに並んだ。

 今シーズンの公式戦で2敗しかしていないバイエルンはアウェーゴールのリードだけとなり、アーセナルの猛攻に対しファールと時間稼ぎで懸命に逃げ切りを図る。そしてロスタイム3分を経過。最後は苦しい流れとなったが、バイエルンが第1戦の貯金により準々決勝に勝ち上がった。


―TOTAL―
アーセナル
 3−3 
アウェーゴール差でバイエルンの勝利
バイエルン



 
 






―FIRST LEG―
ガラタサライ 1−1  シャルケ
ブラク 12 ジョーンズ 45



―SECOND LEG―
シャルケ 2−3  ガラタサライ
ノイシュテーター 17
バストス 63
アルティントップ 37
ブラク 42
ウムト 90+5



―TOTAL―
ガラタサライ  4−3  シャルケ  



 
 






―FIRST LEG―
ACミラン 2−0  バルセロナ
ボアテング 57
ムンタリ 81

 バルセロナがサン・シーロに乗り込んだ一戦。
 そのバルセロナは、メッシ、ペドロ、イニエスタ。シャビ、セスク、ブスケッツの中盤。
 一方、冬にバロテッリをマンチェスターCから獲得したACミランだが、UCLでは使えない。中盤をムンタリ、モントリーボ、アンブロジーニで構成。前線はパッツィーニ、エル・シャーラウィ、ボアテングの組み合わせだが、皆守備の意識が高く締まった展開となる。

前半

 バルセロナのキックオフでスタート。ミランは陣形をコンパクトに保ち、高めのラインでバルサを待ち受ける。
 緊張感のある攻防が続き、15分にミランのエル・シャーラウィがボアテングのダイレクトパスで縦に抜け出しゴールに迫るが、戻ってきたプジョルがドリブルをカットしピンチの芽を詰む。
 続くミランの左CK。意表をついてニアサイドにワンバウンドのボールを送り、ボアテングがダイレクトシュートをファーサイドに放ったが、枠を外した。
 このあとも両チーム集中したまま試合は進み、ビッグチャンスなく後半へ。

後半

 後半も厳しい攻防が続く。ぎりぎりのチャージ、ぎりぎりのアタックにより、ファール連発。56分にはエル・シャーラウィのドリブルを止めにいったDアウベスがファール。ミランは左45度、距離およそ30mのところでFKを得る。
 ここで軽く中央に動かしたボールをモントリーボがシュート。これは壁に入ったサパタの手に当たってしまったがプレーは止まらず、こぼれたボールをボアテングが叩き込んでミランが先制した。

 追い掛ける立場となったバルセロナ。62分にセスクを下げてサンチェスを投入。しかしその後もミランのチェックの早い守りの前に、完璧に崩すところまで持ち込めない。
 するとバルセロナは80分、自陣左サイドのスローインを早いつぶしでミランに奪われると、モントリーボにDFラインの裏へボールを放り込まれる。
 プジョルが反応したものの交代で入ったばかりのニアンに競り負け、ボールは中央のエル・シャーラウィを経由しPエリア内左サイドのムンタリへ。浮き玉のパスをムンタリに左足のボレーで叩き込まれ、点差を拡げられてしまった。

 オフザボールの動きが少ないバルセロナはその後もノーチャンスで、ミランの前に完敗。第1戦を落とした。


―SECOND LEG―
バルセロナ 4−0  ACミラン    
メッシ 5、40
ビジャ 55
ジョルディ 90+2

 2点のビハインドでバルセロナが迎えた第2戦のホームゲーム。試合前には選手からは決死のコメントが聞かれた。対するミランに1点でも許せば試合は決してしまう。

前半

 そのミランは立ち上がりから第1戦同様守りを固め、素早いチェックでバルセロナの攻撃をつぶしに行く。しかし攻撃を防いだ後のボールが全くつながらず、一方的な展開が心配になりはじめた5分という時間帯に、バルセロナがあっさりと先制する。
 後ろからのパスを中央で受けたメッシがシャビとワンツー、戻りのボールを左アウトサイドで軽く触ってコースを作りすかさずシュート。5人に囲まれながらも、見事ゴール左上決めた。

 その後もほぼ一方的な展開。12分には右のDアウベスのクロスをメッシが頭で落とし、イニエスタがボレーシュート。キーパーのアッビアーティがタッチしたボールはクロスバーに当たり、ゴールならず。
 17分にはシャビのミドルシュートが右に外れる。
 38分、劣勢のミランにビッグチャンス。最終ラインからのロングボールにニアンが抜け出し、キーパーと1対1に。しかしニアンが放ったシュートは左ポストに弾き返され、チャンスを生かすことができない。
 するとその1分後、最前線中央でボールを受けたメッシが1つ横に動かしてメクセスの股下からシュートを決め、トータルでタイスコアに戻した。

後半

 後半も同じ流れが続いたが、55分に攻め込んだバルセロナは、ビジャが素早い縦パスに反応しPエリア内右45度の位置からシュートを決め、ついにミランからリードを奪った。

 60分、ミランはアンブロジーニとニアンを下げてロービーニョとムンタリを投入。
 その後もバルサペースは揺るがないが、攻めるしかないミラン。そして両チームの選手交代も影響して、ややゲームはばたつきはじめる。
 81分、ミランがバルサ陣内にボールを運ぶと、途中から入った元バルサのボージャンが左サイドでピケをかわしてゴール前へボールを折り返す。これをゴール正面でロビーニョがシュートに持ち込んだが、ジョルディがなんとか足を伸ばしてブロック、得点を許さず。
 ロスタイム、ミランはバルセロナ陣内でFKを得たが、すぐにバルセロナが奪い返すとカウンターへ。半ば諦めたミランを尻目にジョルディがシュートを決めて、ついに決着。
 バルセロナが逆転でベスト8へと進んだ。


―TOTAL―
 ACミラン 2−4  バルセロナ