〜 第2節(Round2) 〜


グループA: バイエルン・ミュンヘン vs ユベントス

グループC: レアル・マドリッド vs マルセイユ
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グループA

バイエルン・ミュンヘン 0−0 ユベントス

 第1節のアウェー戦で勝ち点3を上げたバイエルン。監督は、今期クリンスマンから交代したファン・ハールが務める。
 一方、やはり今期から正式に監督に就任したフェラーラ率いるユベントスはホームゲームを追いつかれ、第1節を引き分けに終わっている。
 バイエルンはクローゼをFWとして今期初先発で起用、リベリとロッベンを左右に配した。ユーベはジエゴが間に合いトップ下へ。2トップはヤクインタとトレセゲでスタート。

前半

 序盤から、バイエルンはリベリとロッベンがそれぞれのサイドからユーベゴールを脅かす。4分には右サイドでボールをキープしたロッベンからPエリア内に走りこむミュラーへパスが通る。右サイドやや角度の無いところからミュラーが蹴りこんだボールは、惜しくもゴール前を横切ってラインを割った。
 この後は五分五分の展開に。

 16分、バイエルンのリベリが中盤でボールを拾うと、ユーベのグリゲラが飛び込んできたところを巧みなドリブルでかわし、続いて寄せてきたメロはスピードを上げた力強いドリブルで振り切り、左サイドから右のアウトサイドでボールを折り返してミュラーのシュートチャンスを演出。
 対するユーベは19分、カモラネージが左サイドを粘りのあるドリブルで持ち上がり、ジエゴへパス。ジエゴはゴール正面やや左から直接ゴールを狙ったが、キーパーの正面。
 その直後、またもやリベリが切れのあるプレーを見せる。左サイドを抜け出したところでパスを受けると、そのままドリブルでPエリアに侵入。グリゲラとキエッリーニ、2枚のDFが待ち構えていたが、並んでいたのが災いしたか、右から左に切り返すフェイントで2人の間を鮮やかに突破。さらに飛び出してきたGKブッフォンにはチップキックで頭を超えるシュートを見舞う。見事な一連のプレーではあったが、シュートはクロスバーをかすめて越えていった。
 29分にはバイエルンのカウンター。ジエゴがこぼしたボールを拾ったミュラーからボールを受け、ロッベンが右サイドをドリブル。そして、パスを出した後でさらに前に上がっていたミュラーへパスを送る。ミュラーはDFを一人抜いて右サイドを独走。中央へと上がってきたロッベンへラストパスを送ったが、ここに追いすがってきたのはピンチの発端となったジエゴ。懸命に足を伸ばしてパスをブロック、CKへと逃れることに成功した。

 切れのあるリベリに対し、途中からカモラネージがタイトチェックでなケアに回わる。
 そのカモラネージが33分、ゴール正面20M強の位置からシュート。グラウンダーのボールはゴール右の枠を捉えていたが、GKブットが好セーブを見せ、ボールを押し出されてしまった。
 続くCKをバイエルンがしのぐと、左のリベリから中央のロッベン、そして右のミュラーへと縦にパスがつながり、カットはされたがシュートまで持ち込む。
 さらに右からのCK。ニアサイドに入ったクローゼが得意の頭で狙ったシュートは壁にはじかれ、クリアボールが右に飛ぶと、再びクローゼがボレーでゴールを狙い、今度はGKブッフォンがあわててパンチングで逃れる。バイエルンが再三ユーベゴールを脅かす。

 37分、ついにカモラネージがリベリへのファールによりイエローを受ける。
 1分後、左サイド高い位置まで持ち込んだリベリは寄せてくるカモラネージとグリゲラをパワフルな上体で跳ね除け、さらに2人を背負った状態から強引に反転しながら足元の突破を図り、最後はCKを奪った。
 そのCKの流れの中で一旦ボールを下げたバイエルンは、右サイドのロッベンから中央やや左のリベリにボールが送られると、カットにきたカモラネージを軽くいなすトラップであっさりとかわし、リベリは中央に絞りながらドリブルで上がる。DFが中央にひきつけられたところで左のシュバインシュタイガーに展開、そこからクロスが折り返されたが、これはユーベがクリアした。

 この後、ロッベンにアクシデント。右ひざを痛めてしまい、オリッチと交代となってしまった。結果的に、8月末にロッベンが加入する前の勝ち星を挙げれなかったころのバイエルンに戻る形となり、バイエルンの勢いにブレーキがかかったところで前半終了。
後半

 バイエルンは前半飛ばし気味だった影響もあり、大きな動きの無いままゲームが進む。
 リベリに対しては引き続き神経を使ってケアをするユーベ。57分にはマルキージオがリベリを引っ張ったことで、イエローを受ける。
 そんな中でも60分、ユーベのカモラネージの右からの攻撃を食い止め、同サイドから反撃を仕掛けて、前線のリベリがフリーでボールを持つことに成功。そのままドリブルでPエリアまで持ち込んだリベリは、チェックが来る前にゴール前へパスを蹴りこむ。ここにバイエルンは3人の選手が飛び込んだが、ニアサイドに走りこんだクローゼが足であわせたもののタイミングが合わず、しかしコースが変わってしまったことでファーサイドの2人も触ることができずに、惜しくもボールはゴール前を横切ってラインを割ってしまった。

 この後はさしたるチャンスもなく、このままスコアレスドローで勝ち点1を分け合った。 




 
 
グループC

レアル・マドリッド 3−0 マルセイユ
Cロナウド 58、64
カカ 61(PK)

 Rマドリッドは、ローテーションでラウールが外れ、ベンゼマが先発。カカ、Cロナウドを両翼に、トップ下はグティ。
 一方のマルセイユは、因縁のあるモリエンテスを先発に起用。ニヤングと共に2トップを張り、その下にルイス・ゴンザレスがつく。
前半

 前半開始から、イーブンな展開。
 両チームとも高いDFラインを保ち、狭いエリアでコンパクトなサッカーを展開。それなりにチャンスを作りながらも、ビッグプレーや決定的なシーンが無いまま時間が過ぎる。
 27分にようやくチャンスが訪れたのは、マルセイユ。Lゴンザレスがセンターライン付近で前を向いてドリブル開始、3対2の状況で左のニヤングへボールを開く。ニヤングを潰しにぺぺが向かったが、スライディングで伸ばした足をニヤングはかいくぐり、一気にPエリア内へ。
 左サイドからゴール前まで持ち込みGKと1対1の状況に持ち込んだが、ゴールニアサイドを直接狙ったニヤングのシュートはGKカシージャスが反応、右腕でブロックしゴールを守った。

 Rマドリッドがマルセイユ陣内でボールを回し、マルセイユは奪ってからのカウンター狙いという形ができつつある中の33分、マルセイユにいったん奪われたボールを再びRマドリッドが奪い返してパスをつなぎ、ピッチ中央のCロナウドへと回る。距離は30M以上あったが、Cロナウドは右足一閃。無回転のシュートがマルセイユゴールを襲うと、GKマンダンダはこれを両手のパンチングで弾き返し、何とかゴールを守った。
 35分にはベンゼマが左45度からのミドルシュートを放ち、GKに横っ飛びのブロックを強いると、続く流れで大きく右のセルヒオ・ラモスに展開し、ゴール前にクロスが蹴りこまれる。このボールにベンゼマが猛然と迫る中、すんでのところでGKが足を出してボールをクリアし難を逃れた。だが、Rマドリッドが着実にマルセイユゴールに迫り始めた。

 39分にはベンゼマがPエリア内ゴール正面で胸トラップからオーバーヘッド、ボールはわずかにクロスバーを超えた。
 44分、マルセイユはニヤングがLゴンザレスとのワンツーでPエリア内に入り込みシュートを狙ったが、グラウンダーのボールはやや力なく、GKがキャッチ。
 ロスタイム1分、攻め込むレアルはマルセイユ陣内に入り込んだ最終ラインのアルビオルが前線のカカへ縦パスを送ると、カカは二人に囲まれながらもヒールパスでダイレクトにボールを中央のベンゼマへ流し、ビッグチャンスを演出。抜け出したベンゼマがGKと1対1になったが、滑り込んだGKにシュートをブロックされて得点ならず。

 前半はマルセイユがうまい組織の守備を見せてレアルの攻撃を不完全燃焼に抑えた形で、無得点のまま終了。

後半

 後半序盤もマルセイユがマドリッドの攻撃を十分に機能させない形で試合が進む。ただし、マルセイユにもチャンスの兆しは見当たらない。このこう着状態を、たった1本のロングパスが打ち破った。
 58分、マドリッドはDFラインでボールを回して攻撃の機会をうかがうと、最終ラインのぺぺがマルセイユのDFラインとキーパーの間へ長いボールを放り込む。ここに入り込んできたのは、Cロナウド。逆回転がかかったぺぺからの見事なボールは、ワンバウンドした時にGKマンダンダの思惑ほど伸びず、あわててシュートコースを消すべく飛び上がったマンダンダを見透かして、Cロナウドは足元からシュートをゴールに流し込んだ。
 マドリッドがようやくマルセイユの壁をこじ開け、そしてゴールラッシュが始まった。

 マルセイユボールのリスタートをすぐにマドリッドの左DF・マルセロがカット、これが直接、左前方Cロナウドへのパスとなる。ドリブルで持ち込むCロナウドは、待ち構えるDFディアワラを長めののドリブルで加速をつけて置き去りにし、一旦離れたボールにカバーに来たDFエインセよりも一瞬早く触ることでスライディングをかわすと、左サイド深いところから角度を変えてPエリアへと切り込んでいく。
 そこへ、追いついたディアワラがスライディングでボールを蹴りだしようやくCロナウドを止めたかに見えたが、なんとPKの辛い判定。加えて、2枚目のイエローでマルセイユはディアワラを失ってしまった。
 キッカーのカカは完全にマンダンダの逆を取り、マドリッドに2点目が入る。

 マドリッドはさらにその3分後、今度は右サイドでベンゼマがボールをキープ。中のカカとのワンツーでPエリア内へ一人抜け出すと、前に出てきたGKを見透かすかのように、逆サイドのCロナウドへ決めてくれと言わんばかりのラストパス。Cロナウドは無人のゴールにボールを押し込み、あっという間に3点差が着いてしまった。
 勝敗の見えたマドリッドは、70分にディアワラのスライディングで右足首を痛めたCロナウドがアウト。2分後にセルヒオ・ラモス、そして78分にはカカもベンチへと下げてしまった。

 一人少なく苦しいマルセイユは、70分にニヤングがPエリア内から鋭いシュートを放ってGKカシージャスを慌てさせたものの、モリエンテスに代わって入ったブランドンがフィットせずにそれ以上のチャンスを作れない。
 対するマドリッドは82分、左サイドでボールを受けたベンゼマがDFジュリアン・ロドリゲスの飛込みをかわしてPエリアへ入り込むと、ゴール前にラストパス。このボールにCロナウドに代わって入ったイグアインがフリーであわせたが、枠を捉えることができずにチャンスを逃す。
 結局スコアはこのまま、マドリッドがホームでマルセイユに完勝した。