〜 準決勝 〜

'07/04/24,25 第1戦
'07/05/1,2 第2戦


マンチェスターU vs ACミラン  チェルシー vs リヴァプール


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―FIRST LEG―
マンチェスターUTD 3−2  ACミラン
Cロナウド 5'
ルーニー 59'、90'+1'
カカ 22'、37'

 ホームのマンチェは相変わらず怪我人が多く、直前の国内リーグではファーディナンドが足を痛め、DF陣は特に苦しい台所事情となっている。 一方のミランは国内リーグで選手を温存し、このゲームに臨む。このゲーム、両チームのスター、Cロナウドとカカの対決も注目される。

 最初のシュートは5分、ミラン陣内でマンチェのフレッチャーがボールを奪うと見るや否や、トップのルーニーがゴールに向かってダッシュ。ピンポイントパスを胸で落し、そのままシュートに持ち込んだが、ミランDF・ネスタがスライディングでシュートをブロック、CKに逃れた。だがこのCKのチャンスをマンチェがきっちり生かす。ゴールを決めたのはCロナウド。CKにダイレクトであわせ、強烈なヘディングシュート。正面に飛び込んだGKヂダが肩に当て、弾いて後ろに飛んだボールを再びヂダが追ってかき出そうとしたが、ボールはゴール内へと飛び込んだ。

 この得点で、ホームの後押しもあってマンチェが勢いに乗る。だがGKヂダの好セーブなどもあってミランがこの時間帯をしのぐと、15分過ぎくらいから再び拮抗した展開に。このタイミングで、ミランに得点が入る。22分、センターサークル上でのプレースキックで左のシードルフにボールを送ると、シードルフはゴール正面に走りこむカカへシンプルにパス。ボールを受けたカカはワンタッチで加速しPエリアに入り込むと、角度のあまりない左サイドからゴール右サイドネットにボールを流し込み、同点ゴールをたたき出した。
26分、Cロナウドが中盤からドリブルで持ち込み左サイドのエブラへ絶妙なパス、エブラのシュートも惜しいものだったがこれはオフサイド。37分、カカが後方からのロングボールに反応、マンチェのDF3人を3つのトラップで完全に振り切りGKファン・デル・サールと1対1。あっさりゴールを決めて、アウェーのミランがリードを奪って前半を終えた。

 後半、ミランは怪我によりマルディーニを下げる。開始早々の3分、マンチェは右CKのチャンスにファーサイドのキャリックがフリーでボレーシュートを放ったが、枠を捉えず。その3分後には、Cロナウドを起点に左サイドから崩しにかかるマンチェ。この攻防はミランのクリアで終わったが、ガットゥーゾが負傷、守備の要を2人も失ってしまった。
 前掛りのマンチェに対し、56分にはカカが縦パス一本でマンチェ守備ラインの裏に抜けたが、シュートはゴール前を横切る。1分後にも、カカとシードルフのコンビでマンチェのゴールを脅かした。そんな中の59分、マンチェはミラン陣内でパスをつなぐと、最後はスコールズの絶妙なループパスを受けたルーニーがボールをゴールに流し込み、同点に追いついた。

 勢いに乗るマンチェは64分、キャリックからボールを受けたルーニーがPエリア内で折り返したところ、1度はクリアされたものの走りこんできたフレッチャーがダイレクトシュート。しかしGKヂダがこれをブロック。その後もミランゴールに何度となく襲い掛かるマンチェ。だが、ギグスのゴール正面のFKも、Cロナウドのシュートも枠を捉えきれない。
 ついにゲームはロスタイムに。91分、自陣でボールを奪ったギグスがそのまま右サイドからドリブルでミラン陣内中盤まで持ち上がり、前方に交差する形で入り込んできたルーニーへラストパス。ルーニーは後方からのボールをそのままダイレクトシュート。20M強の位置から放たれた強烈なシュートがゴールネットに突き刺さった!

素晴らしいプレーによって、土壇場でマンチェスターが勝ち越しに成功。何とかホームで勝ち点3をあげることができた。一方のミランは敗れはしたが、アウェーゴール2点は大きな戦果と言えよう。  


―SECOND LEG―
ACミラン 3−0  マンチェスターUTD
カカ 11'
シードルフ 30'
ジラルディーノ 78'

 激しい雨が降る中でのゲーム。勝つか引き分けでよいマンチェ。一方のミランは、勝利しかない。第1戦で負傷したマルディーニは不在、FWにはインザーギを先発で起用してきた。
 開始早々にカカがシュートを放つなど、ミランがアグレッシブに攻める。3分にはマンチェゴール前に放り込まれたFKのボールがこぼれたところを、シードルフがシュート。ボールは枠を捉えていたが、GKファン・デル・サールにクリアされた。
 11分、ミランはゆっくりした攻撃。ハーフラインからPエリア内にボールを放り込むと、シードルフが頭で戻す。これをカカがダイレクトシュート。スリッピーなグラウンドを意識してか、浮かさずに転がしたシュートはスピードに乗ってゴール右に突き刺さる。今UCL10ゴール目による先制点で、ホームは大きな盛り上がりを見せた。

 さらにミランは30分、マンチェDFのミスからピルロがボールを奪いセンタリング。一度はクリアしたマンチェだが、このボールをゴール正面でシードルフが拾うと、DF2枚のタックルを見事なボディーバランスでさばいてシュート。見事ゴール右に叩き込み、2点のリードを奪った。

 後半53分、アンブロジーニが自陣でボールを奪うとすかさずカカへパス。ボールを受けたカカはハーフライン手前からドリブル、インザーギとの2対2の局面を作る。Pエリアまで自ら持ち込み、鋭い切り替えしでヴィディッチを完全にかわしてシュート。だがここはGKファン・デル・サールが好セーブでゴールを守った。
 62分、ミランの最終ラインのカラーゼからトップのインザーギにスルーパスが通るかに見えたが、ファン・デル・サールの良い飛び出しでマンチェが事なきを得ると、そのまま反撃。左からの折り返しを一旦ルーニーが受け、さらに右のフレッチャーへ。フレッチャーはフリーでシュートを放ったが、DFのスライディングが気になったのか、枠を外してしまう。2分後には、右に開いたギグスがニアサイドに入ったルーニーへボールを通し、鋭い反転からルーニーがゴール前にボールを送るも誰も詰められず。マンチェの惜しい時間帯が続く。
 すると、ミラン監督・アンチェロッティが動く。FWインザーギに代え、ジラルディーノ。そのジラルディーノが78分、アンブロジーニから中盤フリーでパスを受け、ゴールまで独走。そのままフィニッシュも決めて、決定的な3点目がミランに入った。
 試合はこのまま終了、1勝1敗の結果ながら得失点差により、ミランが決勝進出を決めた。


―TOTAL―
マンチェスターUTD 3−5  ACミラン



 
 






―FIRST LEG―
チェルシー 1−0  リヴァプール
Jコール 29'



―SECOND LEG―
リヴァプール 1−0  チェルシー
アッガー 22'

 第1戦をアウェーで落としたリヴァプールは、この第2戦は勝利が必須条件。ホームの大声援を受け、04-05シーズンの準決勝でチェルシーを倒した再現をしたいところ。直前の国内リーグで主力を休ませてこの試合に臨む。一方のチェルシーは、第1戦に先発していたシェフチェンコとカルバリョを怪我で欠く。
 序盤はリヴァプールが攻勢。そして21分、左サイドで鋭い切り返しをみせたジェラードに対し、Jコールがファール、FKのチャンスを得る。ジェラードはしかしこのFKをゴール前に放り込まずに、ややゴール前の集団からはなれてピッチ中央に位置したCBのアッガーへ真横にパスを送る。この変則的なプレーが成功、アッガーのシュートはゴール前の集団がブラインドになったことも重なって、見事ゴール左隅に決まりリヴァプールがリードを奪った。

 この失点でチェルシーも反撃、32分にはランパードのしぶといチェックからチェルシーボールとなると、最後はドログバがシュートを放つが、GK正面。40分のCKではドログバからエシアンとヘディングでつないだが、ボールは枠を捉えることができなかった。
 後半に入って56分のリヴァプール、右サイドでうまくDFを振り切ったペナントがセンタリング、このボールにクラウチが打点の高いヘディングから叩きつけるシュートを放ったが、GKツェフが足で何とか止めた。その3分後には、左に開いたリーセのクロスにカイトが頭で合わせるも、シュートはクロスバーに阻まれてしまった。
 チェルシーは75分、左サイドでDFの裏を取ったアシュレイ・コールがエンドラインぎりぎりからボールを折り返すと、ここにドログバが飛び込んできたが、リヴァプールのタイトなディフェンスの前にシュートは大きく枠を超えてしまった。
 このまま90分を終了。2試合トータル1対1となり、延長に突入。チェルシーはイマイチのJコールを下げ、ロッベンを投入する。だが、チャンスが訪れたのはリヴァプール。延長10分、シャビ・アロンソのロングシュートをツェフが弾くと、これをカイトがゴールに押し込み勝ち越したかに思われたが、わずかにオフサイドでノーゴール。
 延長後半に投入されたチェルシーのライト・フィリップスが26分に右サイドを突破、ゴール前の折り返しにドログバが飛び込むが合わせられず。延長戦終了間際にはチェルシーゴール前でリヴァプールがボールをつなぎ、最後はカイトがボールキープからシュートまで持ち込んだが、ツェフが正面でクリア。延長でも決着がつかず、PK戦へともつれ込む。

 先行のリヴァプールはゼンデン、シャビ・アロンソ、ジェラード、カイトとキッカー全員が成功。一方のチェルシーは一人目のロッベンが放った右隅へのシュートをGKレイナがファインセーブ。続くランパードは成功させたものの、3番目として延長終盤にPK要員で投入されたジェレミのキックは、コースが甘く失敗。結果4−1でPK戦を制したリヴァプールが、決勝進出を決めた。  


―TOTAL―
チェルシー 1−1、 PK戦1−4 リヴァプール