リヴァプール | 2−1 | ユベントス |
ヒーピア 10' ルイス・ガルシア 25' | カンナバーロ 63' |
一部サポーターの暴徒化から多数の死傷者を出したヘイゼルの悲劇以来、20年振りの顔合わせということで注目されるこのゲーム。試合前には友情をアピールするセレモニーも行われた。 ホームのリヴァプールはGKデュデクが代表の試合での負傷の影響でベンチスタート。ゴールマウスは19歳のカーソンが守る。対するユーベはネドヴェドが45日ぶりに復帰してきた。 最初のチャンスは6分のリヴァプール。ユーベ陣内右サイド深いところで、DFザンブロッタがキープしていたボールをフィナンが奪取、そのままシュートまで持ち込む。しかし、ボールは右サイドネットの外。10分、リヴァプールは右のCKを得る。ニアサイドに蹴りこまれたボールをルイス・ガルシアがファーサイドへ頭でつなぐと、フリーのヒーピアが狙い済ましてボレーシュート。見事ゴールネットを揺さぶり、早い時間にリヴァプールが先制した。 GKカーソンからのゴールキックをルイス・ガルシアが右サイドで拾うと、そのままユーベゴール前にボールを放り込む。ここに走りこんできたのはバロシュ。しかし、あと一歩のところで追いつけず、ボールは流れてしまった。 25分、リヴァプールの右サイド、ル・タレクがぽっかり隙間のあいたピッチ中央にボールを放り込むと、反応したルイス・ガルシアが25Mほどの距離からダイレクトボレー。ややドライブがかったボールはGKブッフォンの頭上から見事ゴールに突き刺さって、リヴァプールに2点目が入った。 直後に、ユーベに初めてのチャンスが訪れる。ネドヴェドからのパスをゴール正面で受けたイブラヒモヴィッチが、すばやく左足を振りぬいた。だが、惜しくも左ポストに弾き返されてしまった。さらに30分、デル・ピエロがネドヴェドとのワンツーから抜け出し、Pエリア内でダイレクトシュート。だが、GKカーソンがすばやく詰めてワンハンドブロック、ゴールを守った。 しかし、このあとは再びリヴァプールペースに戻り、前半を終了。 後半に入って63分。ユーベは右のCKがファーサイドに流れたところ、ボールを拾ったザンブロッタが再びゴール前にクロスを折り返す。このボールにカンナバーロがジャンプ一番、叩きつけたヘディングシュートはGKもはじき出すことができず、ユーベが1点を返した。 この得点により、ユーベもペースを取り戻した。お互いに中盤での早いチェックが機能し、決定的なチャンスを迎えることなく試合終了。リヴァプールが先勝、しかしユーベもアウェーゴールを1つ挙げて、第2戦へ折り返すこととなった。 |
ユベントス | 0−0 | リヴァプール |
リヴァプール | 2−1 | ユベントス |
ACミラン | 2−0 | インテル |
45'+1' スタム 74' シェフチェンコ |
ミラノダービーの初戦はACミランのホームとしての、サン・シーロ。ミラノダービーとしては、ここ3シーズンでACミランが5勝3分け。インテルは2002年3月以来、ACミランに勝っていない。 ACミランはシェフチェンコが復帰し、クレスポとの2トップを組む。一方のインテルはアドリアーノが怪我のため不在だ。 前半10分、インテルはミランゴール真正面25M強の位置でFKを得る。キッカー・ミハイロヴィッチの左足から蹴りこまれたボールはカーブしながらゴール左隅を突いたが、GKヂダが反応しておりクリアされてしまった。 38分にACミランがインターセプトから速攻を展開。シェフチェンコが中央をドリブルで持ち上がり、左のクレスポへパス。クレスポがそのままPエリア内でシュートに行く寸前、DFコルドバが見事なタイミングでスライディング、ボールをクリアした。 44分、インテルはゆっくりとした攻め上がり。Pエリア内でパスを受けたフリオ・クルスは、ディフェンスが寄せるまでの一瞬の隙を突き、ほとんどモーションを取らずにシュートを放つ。だが、GKヂダが良く反応し、横っ飛びでボールを枠の外へクリアした。 前半終了直前に、ACミランは右サイドでセットプレーのチャンス。ピルロがゴール前に放り込んだボールは、見事な曲線を描いてスタムの頭にピタリ。ボールはインテルゴールに飛び込み、ACミランが1点リードして後半へ折り返した。 後半に入ると拮抗した展開からACミランにペースが傾く。そして73分、右サイドを上がったシェフチェンコに対し、ミハイロヴィッチが後ろから押し倒してACミランにFKを与えてしまう。ピルロが蹴りこんだボールに、今度はシェフチェンコが頭で叩き込み、ACミランのリードが2点に広がった。 結果的にはACミランがインテルに完勝する形で、第1戦を終えた。 |
インテル | 0−3 (75分に中止、没収試合) | ACミラン |
シェフチェンコ 30' |
インテルホーム、ジュゼッペ・メアッツァとしての第2戦。前節破れているインテルは、アドリアーノが先発に戻ってきた。ACミランはガットゥーゾが累積による出場停止だ。 14分、インテルは左サイドの突破を狙ったアドリアーノが倒されてFK。ここで早いリスタートからヴェロンが強烈なミドルシュートを放ったが、GKヂダが両手のブロックでボールをはじき出した。30分、ミランは余裕のあるボール回しから右に開いたシェフチェンコにつなぐ。ややインテルのプレッシャーが甘いところを突き、シェフチェンコはPエリアの外から左足一閃。これがゴール左隅に見事決まって、アウェーのACミランが大きな1点を先制した。 後半に入ってわずか6分、アドリアーノのひざの調子が悪化したのか、マルティンスに交代。その直後、インテルはゴールを背にしてパスを受けたフリオ・クルスが、ダイレクトに背後へスルーパスを送る。ここに走りこんでいたのはマルティンス。DFネスタのマークを振り切るとそのままPエリア内右サイドからシュートを放ったが、GKヂダが正面でこれをブロックした。 マルティンスは59分にも縦へのロングパスに反応、DFスタムと競り合いながらPエリアでボールに追いつくと、スタムをかわしてシュートまで持ち込んだ。しかし勢いはなく、GKヂダががっちりキャッチした。70分、インテルはミランゴール前での厚い攻撃から最後はファン・デル・メイデがゴール右隅を狙ってシュートを放ったが、GKヂダが見事な反応でタッチに逃れた。続くCK、1本目はミランのクリアで再びCKとなると、2本目はGKヂダの後方にいたカンビアッソがヘディングシュート。見事ボールはゴールネットを揺らしたのだが、主審はその前にファールがあったとしてノーゴール。 この判定にACミランゴール裏に陣取るインテルサポーターが暴走。発炎筒を何本もピッチに投げ込むと、このうちの1つがヂダの肩に直撃、74分の時点で試合は中断してしまう。25分ほどの中断の後にゲームは再開したが、間もなく発炎筒が再び投げ込まれてしまい試合はサスペンドに。後味の悪い終わり方によって、ACミランがベスト4に進出を決めて、インテルは敗退とともに後日UEFAから大きなペナルティを科せられることとなった。 |
ACミラン | 5−0 | インテル |
リヨン | 1−1 | PSV |
マルダ 12' | コクー 79' |
ホームのリヨンは立ち上がりこそ固さが目立ったものの、12分に右サイドのPSVの守りがやや甘くなったところをゴヴが突破、Pエリア中央のヴィルトールへパスを出す。ヴィルトールはボールが足に着かなかったが、こぼれ出たボールをマルダが横取るようにダイレクトシュート、ゴール左に叩き込んでリヨンが早々と先制した。 リヨンは34分にも右サイドを上がったゴヴからチャンスを作る。ゴヴが放り込んだセンタリングは左サイドに流れたが、これをヴィルトールが拾うと折り返しのボールをゴール前に放り込む。ここに入り込んでいたエッシェンがこのボールに頭でぴたりと合わせたが、惜しくもGKの正面だった。そのエッシェン、39分には思い切ったミドルシュートを放つ。ボールはPSVゴールの右下隅へ飛んだが、GKゴメスが辛うじて触り、わずかにゴール右に外れてしまった。 後半に入って63分、リヨンがPSV陣内でボールをつなぐと、ゴール前でルーズとなったボールをエッシェンが拾う。エッシェンはゴール正面でフリーとなっていたゴヴへラストパス。ゴヴはGKゴメスと1対1の状態でシュートを撃ったが、ゴメスが横っ飛びで手を伸ばしでこれをクリア。リヨンはゴメスのファインセーブの前に、大きな追加点のチャンスを逃した。 逆に79分、PSVの攻撃。ハーフウェイライン付近右サイドでボールを受けたコクーがドリブルで強引に持ち込むと、エッシェンが一度は一度はクリアする。しかしそのボールがコクーに当たってゴール前に戻されると、パク・チソンがポストとなり、走りこんできたコクーへ戻す。再びボールを手にしたコクーはそのままディフェンスの股下からシュート。このボールがゴール右下隅に決まって、PSVが同点に追いついた。 こうなると、PSVは無理をしないゲーム運びに。リヨンに再度チャンスが訪れることはなく、1-1のままホイッスルが鳴った。 |
PSV | 1−1 | リヨン |
アレックス 50' | ヴィルトール 10' |
時折強い雨が降る中でのゲームとなった。立ち上がりはボールが落ち着かない展開の中、PSVが何度かリヨンゴール前へ攻め立てる。だが、リヨンがファーストチャンスをものにする。10分、左後方のマルダからPSVゴール前に放り込まれたボールを、DFボウマが頭でクリア。しかしこのボールがゴール正面に落ち、拾ったヴィルトールがアレックスに身体を合わされながらも右足でシュート。GKゴメスが左手で触ったもののボールはゴールの中に転がり、アウェーのリヨンが大きな先制点を挙げた。 失点のあともPSVペースは変わらず。だが、最後のフィニッシュのところではきっちり守られ、チャンスを作ることができない。40分には後ろからのロングボールにフェネゴールが反応、Pエリアでボールを受けたが、トラップが大きくディフェンスにクリアされ、惜しいシーンを逃した。 後半に入って5分という時間帯に、PSVはPエリアわずか外の左45度という位置でFKを得る。ファン・ボメルがファーサイドに放り込んだボールを、リヨンのDFアビダルがヘディングではじき返したが、これをアレックスが胸トラップで拾いそのままボレーシュート。ボールをリヨンゴールに叩き込んで2試合合計でも同点に追いついた。 71分のリヨン左CKのチャンス。ゴール前に蹴りこまれたボールをGKゴメスがはじき落とすが、これをリヨンDF・クリスが拾う。しかしPSVゴール前は壁が厚く、クリスが放ったシュートは防がれてしまった。続くCKのボールがPSVゴール前でルーズとなると、クリスは今度はオーバーヘッド気味にゴールを狙ったが、惜しくも右に外れた。 84分、PSVはコクーが中央でボールをキープした後、右のファン・ボメルへパス。さらに前方Pエリア内に走りこんだビーズリーにパスがつながり、そのままシュート。しかしボールはDFカサーパの滑り込んだ足に当たり、そのままゴール前を流れてしまった。同点となって以降、両チームとも均衡した試合内容だったが、得点を挙げることはできずにホイッスル。2試合合計2−2のイーブンとなり、15分ハーフの延長戦に突入した。 延長の10分、リヨンはGKからのボールがPSV陣内深いところへとつながる。ここに、5分前にヴィルトールに代わって投入されたニウマールが走りこむ。GKゴメスも飛び出して手から飛び込みニウマールと交錯、Pエリア内のプレーだったがファールにはならなかった。 延長後半の18分、パク・チソンがゴール正面20Mのところからシュートを狙ったが、ボールはDFカサーパの腕に当たってわずかにゴール左に外れる。ハンドの判定も得られなかった。19分にはファン・ボメルが左45度の位置でレベイエールに倒され、自らFKを得る。ファン・ボメルは20M強の距離から直接ゴールを狙ったが、あと少しのところでゴール右に切れた。 もはやこの時間帯になると選手にも疲れが目立ち始め、プレーに精度が欠け始めた。そしてタイムアップ。120分でも決着つかず、PK戦へともつれ込んだ。 PK戦はPSVが先制。まず、キャプテンのファン・ボメルがゴール左下に強烈なグラウンダーのボールを叩き込み、成功。リヨンの1番手はジュニーニョ。GKゴメスの動きを見て、逆を突く左下に流し込み、1−1のタイとする。 PSV2番手はDFオーイエル。GKクペが右に飛ぶところ、躊躇なくゴール中央上段にボールを叩き込んだ。続くリヨンはエッシェン。短いステップからゴール右下を狙ったが、これにゴメスが反応。見事シュートを止めて、PSVがリードを奪う。 PSVの3人目はやはりDFのボウマ。左足で右サイド中段を狙い、同サイドに反応したクペに触られはしたものの、ゴール。リヨンの18歳、途中出場のFWベン・アルファも左足で左下に落ち着いて流し込み、食い下がる。 4人目、PSVのビーズリーが左足で蹴りこんだボールはゴール正面。クペは右に飛んだものの、我慢して足でクリアーし、この時点で失敗1つずつとした。だがリヨンの4番手、DFアビダルが右に蹴ったボールはコースが甘く、反応したゴメスにがっちりとブロックされてしまった。 PSV、5番手の途中出場ロベルトが長い助走からゴール左中段にボールを突き刺し、PSVが初の準決勝進出。リヨンはベスト8で敗退となった。 |
リヨン | 2−2 (延長) 0−0 (PK) 2−4 | PSV |
チェルシー | 4−2 | バイエルン |
ジョー・コール 4' ランパード 60' 70' ドログバ 81' |
シュバインシュタイガー 52' バラック 90'+3'(PK) |
チェルシーのモウリーニョ監督は2試合ベンチ入り禁止で迎える準決勝。一方のバイエルンはピサロとマカーイが負傷で不在だ。 先制はチェルシー。4分、ジョー・コールが放ったミドルシュートがバイエルンDF・ルッシオの足に当たってコースを変え、GKカーンの逆をつく形でゴール。このゲームのファーストシュートが得点になった。 バイエルンのチャンスは28分、右サイドのハーグリーヴスからのセンタリングをDFジョンソンが処理しようとしたところ、バランスを崩してボールを相手のゼ・ロベルトへ渡してしまう。思わぬプレゼントをもらったゼ・ロベルトは、そのままPエリア内でシュートを狙ったが、右に外してしまった。 後半開始早々、チェルシーはカウンターでバイエルンゴールに襲い掛かる。クリアボールを右サイドで拾ったドログバがジョー・コールとの縦のワンツーから一気に攻めあがると、ゴール正面のグジョンセンへパス。グジョンセンはこのボールをポストしダフに預けると、ダフはワントラップでPエリア内に入り込み、シュート。電光石火と言うにふさわしい速攻だったが、バイエルン守備陣もダフのシュートにすばやく反応。ルッシオがシュートを身体に当て、勢いを落としたボールがゴールに入る直前サニョールがクリアしゴールを守った。 51分、ガラスのスライディングによってバイエルンはゴール前20MのところでFKのチャンス。バラックが蹴りこんだボールは壁に跳ね返されたが、そのボールをゼ・ロベルトが再びシュート。これをGKツェホが前に弾くと、交代出場のシュバインシュタイガーがすかさず詰めて、バイエルンが同点とした。 チェルシーもその8分後、後方からのロングボールをゴール前のドログバが頭で落とすと、これを拾ったランパードがそのままシュート。これがカーンの守るゴール右隅に決まって、再びチェルシーが勝ち越した。その後もチェルシーが一方的に攻め立てると、70分、フートのスローインからバイエルンゴール前で混戦となる。一度クリアされたボールが再びゴール前のランパードに戻ったとき、バイエルンはオフサイドを掛け損なってしまった。フリーのランパードは身体を反転させてのボレーシュートをゴールに叩き込み、チェルシーが点差を広げた。 チェルシーの猛攻はとまらない。75分にはやはり後方からのロングボールをドログバがサニョールとロベルト・コバチに競り勝ち、そのままシュートに持ち込んだが、厳しいディフェンスに最後のシュートは大きくふかしてしまった。だが81分、チェルシーの左CKをニアサイドのフートが頭で流すと、ボールはゴール正面のグジョンセンへ。グジョンセンがディフェンスを背負いつつ左足で放ったシュートはGKカーンが弾き返すも、このボールをダイレクトにドログバが叩き込む。チェルシーが4点目を挙げた。 大きな点差をつけられてしまったバイエルン。だがロスタイム、セットプレーからチェルシーゴール前で混戦となると、バラックがカルバリョに倒されPKを得た。バラックはGKの逆を突くシュートを右隅に決めて、希望をつなぐアウェーゴール2点目。直後に試合終了、チェルシーが有利な状態で第2戦に望むこととなった。 |
バイエルン | 3−2 | チェルシー |
ピサロ 65' ゲレーロ 90' ショル 90'+5' |
ランパード 30' ドログバ 80' |
ホームのバイエルンが勝ち上がるには、少なくとも2点差以上をつけて勝たなくてはならないこの第2戦。復帰組のマカーイとピサロが2トップを組む。怪我人が多いチェルシーだが、出場停止明けになるケズマンが扁桃腺を痛めており遠征から外れている。また、モウリーニョ監督はこのゲームもベンチに入れない。雨が降り、ピッチが滑りやすい中でのゲームとなった。 序盤から攻勢に出るバイエルンだが、立ち上がりにいきなりピンチを迎える。2分、チェルシーは自陣からのロングボールにドログバが反応、抜け出したかに見えたが、Pエリア内でボールに追いつく寸前に飛び出してきたGKカーンが見事なスライディングでボールだけをきっちりクリア。ファインプレーでピンチを救う。 直後の4分にバイエルンが反撃。左サイドでボールをつなぎ、最後はピサロからゴール前のバラックへパスが通る。バラックは振り向きざまにシュートを狙ったが、DFテリーが見事なカバーでシュートコースをふさいだ。1分後、今度はゼ・ロベルトが左サイドを突破、ゴール前に折り返したボールをPスポットの真上でピサロが受ける。トラップから右足でシュートを蹴りこんだが、GKツェホの正面を突いてしまった。 18分、バイエルンのシュバインシュタイガーが右サイドからドリブル。DFガラスを抜き、カバーに来たランパードを切り返しでかわしてそのままシュート。だが、枠を外してしまった。チェルシーは30分、左サイドをガラスが持ち込むと内側のジョン・コールへボールをつなぐ。ジョン・コールはドリブルで中央に切り込みバイエルンの選手をひきつけてから、後方のランパードへパス。ダイレクトでランパードが蹴りこんだミドルシュートにGKカーンは反応していたが、ボールはクリアを狙ったDFルッシオの足に当たってコースを変え、カーンの逆をつく形となってアウェーのチェルシーに先制点が入った。第1戦でのチェルシーの先制点に続き、ルッシオが失点を演出してしまった。 33分、バイエルンは左サイドで得たFKで早いリスタート。パスを受けたシュバインシュタイガーがそのままミドルを狙う。GKの手前でバウンドする嫌なシュートだったが、ツェホが見事に反応しボールをはじき出した。40分のバイエルン。ゼ・ロベルトが左サイドからドリブルで中央に切れ込み、Pエリア内にいたバラックへスルーパス。バラックはボールを受けるとシュートではなくパスを選択、だが折り返されたボールにあわせる味方はいなかった。直後にはサニョールがチェルシーゴール前に放り込んだボールを、チェルシーDF・フートがクリアを狙ったつもりなのか、頭で中へ折り返してしまう。絶好のパスを受ける形となったバラック。目の前にいたDFテリーをかわしてシュートを撃つも、ボールを大きくふかしてしまった。勢いはあったもののバイエルンは1点を返すことができず、前半が終了した。 後半もバイエルンが押し込みチェルシーが守る展開となる。50分、バイエルンのセットプレーから大きくクリアされたボールを再びチェルシーゴール前に跳ね返すと、ゴール前に残っていたピサロとルッシオがオフサイドラインを抜け出す形になった。ピサロがシュートを放つまさにその瞬間、背後からテリーが足を伸ばしてボールをクリアー、ピンチをしのいだ。 60分にチェルシーのチャンス。後方でのセットプレーからロングボールがバイエルンゴール前に放り込まれると、これをダフが拾ってカーンの目の前で強烈なシュート。カーンはこれに反応、見事左手1本でボールをクリアした。 65分にようやくバイエルンが1点を返す。右後方からサニョールがゴール前に早いボールを蹴りこむと、これをバラックがヘディング。GKツェホが横っ飛びで何とか触ったボールは右のポストに当たって跳ね返り、詰めていたピサロが無人のゴールに押し込んだ。 69分、チェルシー陣内左サイドをえぐったリザラスがセンタリング、このボールが近い位置でクリアを狙ったDFフートの頭に当りコースを変える。大きくカーブを描いてあわやゴールとなるところ、ボールはクロスバーにはじき返された。さらに続けざまの右のCKでは、バラックが強烈なヘディングシュート。しかし、ライン上で守っていたグジョンセンが足でクリアしゴールを守った。 80分、チェルシーの逆襲。左サイドで長いボールに追いついたジョン・コールは、狙い済ましてゴール前にクロスを送る。ニアに走りこんできたドログバが頭で合わせると、ボールはバイエルンゴールの右隅に飛び込んだ。チェルシーに決定的な1点が入り、バイエルンは残り10分少々で少なくとも3点を挙げなくてはならなくなった。 絶望的な状況で、しかしバイエルンは頑なまでに攻め続ける。そして90分、左サイドからチェルシーの守備陣を崩すと、ゼ・ロベルトがゴール前にクロス。このボールをファーサイドでシュバインシュタイガーが拾い、シュート。さらにゲレーロがゴール前でボールのコースを変え、バイエルンに得点が入った。 ロスタイムは2分。しかしロスタイム中の選手交代などがあったためか、バイエルンホームということなのか、4分を過ぎてもゲームは終わらない。バイエルンはその間も攻め続けた結果、右サイドをえぐったピサロからのマイナス気味の折り返しをショルが滑り込みながらシュート、ツェホの守るゴールのニアサイドを破り、このゲームの勝ち越し点を奪った。 だが、ここで試合終了。2試合合計でチェルシーがバイエルンを上回り、昨年に続きベスト4進出を決めた。好ゲームだったが、バイエルンはここで敗退となった。 |
チェルシー | 6−5 | バイエルン |