PSV | 1−0 | モナコ |
アレックス 8' |
ホームのPSVは前半4分、自陣からのFKで一気に前線へロングフィード、これに3人の選手が反応する。まずフェネゴールが頭で落とし、そのボールをコクーがDFと競いながら足でつなぐと、最後はファルファンがシュートに持ち込んだが、体制が悪かったためボールは大きく外れた。 続く8分、右CKのチャンスに、後方からフリーで飛び込んできたアレックスが豪快にヘディングシュートを叩きつけると、バウンドしたボールは見事ゴール左上に突き刺さりPSVが早々とリードを奪った。その後決定的なシーンは両チームなく、前半を終えた。 後半72分、モナコはセットプレーのチャンスに、早いリスタートでPSVディフェンスラインの裏を狙ったが、GKゴメスがすばやく飛び出しチャンスをつぶした。 後半残り時間も少なくなってきた85分、モナコは左CKを得る。ブラシルが蹴りこんだボールはGKが前に出てパンチングでクリア。しかしこのボールをモナコのベルナルディがダイレクトでゴール前へ放り込むと、カロンがバックヘッドでゴールを狙う。GKは戻りきれておらずチャンスではあったが、シュートはクロスバーを越えてしまった。 結局前半8分のゴールを守りきったPSVが、まずは先勝した。 |
モナコ | 0−2 | PSV |
フェネゴール 26' ビーズリー 69' |
モナコは初戦を落としたものの、ホームでは圧倒的な強さを誇る。立ち上がり早々の2分、カロンがミドルシュートを放って勢いをつける。10分にはPスポット付近でプラシルからのループパスを胸で受けたカロンがそのままシュートに持ち込んだが、GKゴメスに寄せられてゴールならず。 26分、PSVは右CKを得る。ゴール正面に蹴りこまれたボールに反応したのは、一人抜け出したフェネゴール。どんぴしゃのヘッドをモナコゴール前に叩き込んで、アウェーのPSVに点が入った。これでモナコは少なくとも3点が必要となってしまった。 32分、モナコは左からエブラがパク・チソンを振り切りPエリアを目指すと、DFアレックスに倒されるが、わずかにPエリアの外だった。39分、今度はパク・チソンがモナコFDの裏を付いて抜け出しGKと1対1に。パクはループシュートを狙ったが、GKローマにがっちりとブロックされてしまった。 後半に入ってこう着状態が続いたが、69分にPSVがモナコゴールに襲い掛かる。左サイドに開いたパクが巧みなボールキープから内側のコクーへパスを通し、コクーはそのまま鋭いボールをゴール前へ蹴りこむ。このボールに途中出場ののビーズリーが反応、シュートを叩き込んだ。これで、ほぼPSVの勝利は確定。さらに76分にはモナコのMF・ジヴェが悪質なタックルで一発退場。昨年準優勝のモナコは一矢報いることができず、ベスト16で力尽きた。 |
PSV | 3−0 | モナコ |
バイエルン | 3−1 | アーセナル |
ピサロ 4' 58' サリハミジッチ 65' | トゥーレ 88' |
この組み合わせも注目の好カード。バイエルンのホーム、ミュンヘンスタジアムはピッチサイドに雪が残る。アーセナルはキャンベルを欠き、コールもベンチスタート。バイエルンはバラックが不在だ。GKはドイツ代表同士、カーンとレーマン対決となった。 いきなりの先制はバイエルン。GKカーンの超ロングキックをアーセナルDF・トゥーレが中途半端にヘディング。ボールがPエリア内に落ちてきたところをピサロがダイレクトボレー、あっさりゴールに叩き込んだ。その後もゲームはバイエルンが押し込む展開となるが、アーセナルも凌いで前半を折り返した。 エンドを代えて51分のバイエルンの攻撃。左に開いたゼ・ロベルトからのクロスにマカーイが反応、インサイドボレーを放ったが、GKレーマンがきっちりはじき出した。58分には右サイドでFKを得たバイエルン。フリンクスがゴール前に蹴りこんだボールに、トゥーレのマークを外したピサロがフリーでヘッド、ボールをゴールに流し込んで2得点目を挙げた。 バイエルンの攻撃は続く。64分、左サイドでピサロからボールを受けたフリンクスがセンタリング、GKレーマンがボールにタッチしたものの、後方に流れたところへ飛び込んできたサリハミジッチがボレーで叩き込み、点差を3と広げた。 69分には右サイドをドリブルで持ち込んだマカーイが、DFラインの隙間から逆サイドを上がってきたフリンクスへ絶妙なスルーを通す。フリーのフリンクス、またもやゴールが決まったかと思われたが、なんとゴール左に外してしまった。 88分、アーセナルは右45度の位置でのFKを得る。レジェスがふわりと放り込んだボールがDFの中途半端なクリアーで後方に流れたところ、待ち構えていたヴィエラがインサイドでゴールを狙ったが右ポストに弾かれてしまう。しかしボールはルーズとなり、最後はトゥーレが叩き込んでようやく1点を返した。 しかし反撃もここまで。バイエルンは第2戦に向けて大きなアドバンテージを取った。 |
アーセナル | 1−0 | バイエルン |
アンリ 66' |
アーセナルはなんとしても2点以上を取って勝たなければならないホームゲーム。アウェーには帯同しなかったベルカンプがスタメンに名を連ねた。一方のバイエルンはマカーイが肉離れによって離脱している。 前半はバイエルンが守りの意識の高さがしっかり出た形となり、両チームとも決定的チャンスはほとんど無し。前半残り時間も少なくなった41分、アーセナルはカウンター。左サイドからアンリが崩し、そのままドリブルからシュートまで持ち込んだが、GKカーンがブロック。ルーズボールを再びアーセナルが拾うと、ゴール正面でボールを受けたアンリがそのまま強引にPエリアへ。 細かいドリブルでペナルティスポット付近まで持ち込んだが、バイエルンDFのプレッシャーで転倒、こぼれたボールもゴールにはつながらず、チャンスを逸した。 動きのなかった前半に対し、後半はアーセナルの得点によって試合が流動的となる。66分、左のアシュレイ・コールから縦パス一本。DF2枚を引き連れながらPエリア内、見事なトラップでボールを受けると、左足一閃。ボールは見事バイエルンゴールを揺さぶり、待望の1点がアーセナルに入った。合計スコア 2-3 。アーセナルはあと1点取れば、アウェーゴールの差によってバイエルンを上回ることができる。バイエルンも、まだ残り時間があるだけに守りに入るわけにはいかなくなってしまった。 75分、バイエルンはバラックがアーセナルゴール前までドリブルで持ち込みそのままシュート。だが、強烈なシュートをGKレーマンが片手ではじき出した。88分、アーセナルの左後方でのFKのチャンス。リスタートからゴール前に放り込まれたボールにトゥレが頭で合わせたが、GKカーンがクリアー。続いて蹴られた2度目のCKで、ベルカンプがシュート性のボールをバイエルンゴール前に蹴りこんだが、あわせる選手がいなかった。 直後にアーセナルは決定的なミスを犯す。カーンの長いゴールキックをDFセンデロスがレーマンへ頭で返そうとしたが、ショート。ボールをピサロに奪われてしまう。しかし、出足良く飛び込んだレーマンがすかさずボールを奪い返し、ピンチを救った。 そして、ついにホイッスル。アーセナルはゲームには勝ったものの、2試合合計ではあと1歩届かずここで敗退となってしまった。バイエルンは準々決勝進出を決めた。 |
バイエルン | 3−2 | アーセナル |
リヴァプール | 3−1 | レバークーゼン |
ガルシア 15' リーセ 35' ハマン 90'+2' | フランサ 90'+3' |
リヴァプールはジェラード不在ながら故障がちなキューウェルが復帰。レバークーゼンはDFラインのノボトニー、ホッキ・ジュニオールを故障で欠く。 立ち上がりからややリヴァプールペース。だが、最初のチャンスはレバークーゼン。右サイドをフライアーが巧みなドリブルで深くえぐり、トラオーレとハマンをかわしてゴール前にいたポンテへマイナス気味に折り返す。だが、ポンテはシュートを大きくふかしてしまった。13分にはベルバトフがボレーシュートを放ったが、GKブットがきっちりブロック。 ゲームが動いたのは15分。リヴァプールはボールを中盤でつなぎ、最後は右から左へ流れながらDFラインの裏を狙ったルイス・ガルシアに対し、ビスチャンから絶妙なスルーが通る。ルイス・ガルシアは飛び出してきたGKの股下を抜き、ボールをゴールに流し込んだ。 17分にはまたもやレバークーゼンの攻撃。フィールド中央を自らドリブルで持ち込んだベルバトフが遠目からゴールを狙ったが、わずかに左に切れた。29分、リヴァプールのDFフィナンが頭でボールをGKに返そうとしたところをベルバトフに狙われる痛恨のミス。しかしベルバトフはシュートを左に外し、チャンスを生かせない。 35分、リヴァプールはラッキーな笛で、Pエリアすぐ外、右45度の位置のFKを得る。ここでリーセが壁の少し上を狙ってボールを蹴りこむと、思わず壁がよけてしまった。そのままボールは狭いニアサイドに飛び込み、ゴール。リヴァプールに追加点が入った。 レバークーゼンは41分、ゴール前のヴォロニンにボールが入ったが、ヒーピアが密着マークでこれを潰した。 後半54分のリヴァプール。左サイドのリーセが股抜きからPエリアに突入、フリーのバロシュへマイナスで返す。ワントラップからゴール右上を狙い済ましてシュートを放ったが、うまくコントロールできずに枠を外してしまう。 逆に、レバークーゼンは59分にチャンス。ゴール正面で細かいパスをつなぎ、最後はヴォロニンが抜け出しかけたが、DFトラオーレが背後から足を出したためにシュートは大きく外れ、PKの判定もされなかった。 71分、リヴァプールはハーフライン付近からリーセがレバークーゼンDFラインの裏へパスを通すと、バロシュがこれに反応、GKと1対1の絶好のチャンスに。バロシュはブットの足元を狙ってボールを蹴りこんだが、ボールはブットの身体に当たり、惜しくもゴール右外へ。続くCKのチャンス、ヒーピアが頭でつなぎキャラガーがボレーで押し込もうとしたが、ブットがこれをブロックし、連続でゴールを守った。 75分、レバークーゼンは左CKから展開された流れの中で、フライアーが強烈なミドルを放つもゴール左わずか外。 そしてロスタイムの92分、リヴァプールはゴールほぼ正面25mほどのところでFKを得ると、ハマンががゴール左に丁寧に放り込み、大きな追加点を挙げた。レバークーゼンもその直後、ベルバトフがミドルシュートを放つとGKデュデクがボールを前にこぼしてしまい、つめてきたフランサが押し込んで1点返す。だが、すぐにタイムアップ。2点差をもって、第2戦へ折り返すこととなった。 |
レバークーゼン | 1−3 | リヴァプール |
クルジノベク 88' |
ルイス・ガルシア 28' 32' バロシュ 67' |
差をつけられてアウェーで敗れたレバークーゼンは、まず1点を取って勢いをつけたいところ。だが、いざ試合が始まってみるとリヴァプールは守りに入ることはなく、レバークーゼンの望みはもろくも崩れ去ることに。 24分、レバークーゼンは右からのロングクロスをベルバトフが頭で落とし、フランサがゴール正面でシュートを狙うも空振り。27分、リヴァプールは即効からジェラードが強烈なミドルを放つが、GKブットが触って枠の外に逃れた。続くCKの流れから、リヴァプールは右サイドのジェラードがニアに走りこむルイス・ガルシアにグラウンダーのボールを通す。足を伸ばしてこのボールにあわせたルイス・ガルシア、ボールはゴール左に転がり込み、リヴァプールが先制した。 立て続けの32分。リヴァプールはまたもや右CKから、ビスチャンがヘディングシュートを叩きつけると、GKブットの手前でルイス・ガルシアがコースを変え、ゴール。レバークーゼンにとってわずか数分間で絶望的な状況となってしまった。 リヴァプールは38分にもルイス・ガルシアがゴール正面でチャンスを得るが、Pエリア内で放たれたシュートにブットが好セーブ、ワンハンドでボールをクロスバーの上に押し上げてピンチを逃れた。 後半、5点を奪われなければ良いリヴァプールは、当然のように守り重視となる。一方、望みをほぼ絶たれたレバークーゼンは、サポーターが諦めずにチームを鼓舞するも、集中力の欠けた覇気のないムードに陥っていた。 リヴァプールは53分、カウンターから一気にリーセがボールを持ち込み左のジェラードへつなぐ。ジェラードの折り返しはディフェンスが跳ね返したが、こぼれ球をルイス・ガルシアがダイレクトシュート。だが、ゴール左に大きく外れる。 このあと、レバークーゼンが立て続けにチャンスを作る。ピンチから2分後の55分、ビーロフカが右サイドを突破しファーサイドのフランサを狙いクロスを入れる。しかしこの日大ブレーキのフランサは、このチャンスもボレーをたたきつけすぎてゴールを外してしまった。58分にはボロニンが、ビーロフカとのワンツーからPエリア内ゴール正面10Mほどのところでシュート。だが、ボールはクロスバーのはるか上へ。2分後、またもやビーロフカがチャンスをつくり、Pエリア内へボールを持ち込むと、最後はフランサがシュートを撃つも、GKデュデクのブロックを食らってしまった。 63分、自陣からのスルーパスにミラン・バロシュが反応、右サイドを一気に駆け上がる。味方の上がりを待ってからマイナス気味にボールを戻すと、リーセがダイレクトシュート。強烈なシュートをGKブットが弾くと、再びボールを拾ったリーセがヒールパスでゴールに向かって走るバロシュへ折り返す。だが、タイミングが合わずシュートはミートしなかった。 67分、レバークーゼンはMF・フリッツのクリアボールがゴール正面のミラン・バロシュへ渡る不運。バロシュはゴール正面からたたきつけるようなボレーを蹴りこみ、3-0。 85分にビーロフカがゴールから10M足らずの距離からシュートを放つも、リバプールのウォーノックが横からのスライディングでボールをクリアー。その2分後、ようやくクルジノベクのシュートがデュデクの牙城を崩し1点をもぎ取ったが、反撃はその1点のみ。リヴァプールはレバークーゼンに完勝し、準々決勝進出を決めた。 |
リヴァプール | 6−2 | レバークーゼン |
レアル・マドリッド | 1−0 | ユベントス |
エルゲラ 31' |
決勝トーナメント第1戦の好カードの1つ、レアルがユーベを迎えてのゲーム。レアルはグラヴェセンの加入がDFラインを安定させ、このところ好調。一方ユーベはネドヴェドが間に合った。しかしトレセゲがインフルエンザのためベンチからも外れている。 前半9分、レアルは左サイドからロベルト・カルロスがセンタリング、ゴール前に走りこんだロナウドがインサイドのボレーシュートを狙ったが、枠を外した。一方のユーベは17分、イブラヒモヴィッチの個人技でPエリア左サイドに突入すると、グラウンダーの折り返しをネドヴェドがループ気味に狙ったが、やや勢いなくGKカシージャスにキャッチされた。 24分、レアルはジダンからのスルーをダイレクトでロベルト・カルロスが折り返すと、二アサイドに入り込んできたラウールにぴたり。だがラウールのシュートは惜しくもクロスバーに嫌われた。その2分後にはラウールがゴール正面でベッカムからのパスを足元に受けたが、シュートに行く直前、DFに身体を寄せられゴールならず。 39分、レアルは左45度でFKを獲得。ベッカムが蹴りこんだボールを二アサイドのエルゲラが頭で合わせ、ボールはファーサイドのゴール右に吸い込まれた。レアルが1-0とリードする。 33分、ハイボールに頭で合わせようと飛び上がったネドヴェドに、ラウール・ブラボーが背後からやや遅れ気味にチャージ。頭同士を打ちつけた結果、ネドヴェドは負傷交代となってしまった。 後半開始早々の48分、レアルはまたもや左サイドのロベルト・カルロスから鋭いクロスが放り込まれたが、GKブッフォンがパンチングでクリア。51分にはフィーゴがゴール正面をドリブル突破、最後はロナウドにパスを送るが、カンナバーロが良く反応しクリア、ピンチを救う。 レアルのペースは続く。56分、インターセプトから一気にユーベ陣内へ攻め込むと、ロナウドが巧みな切り替えしからゴール右下を狙ってシュートを放つ。しかしブッフォンのスーパーセーブで得点にはならなかった。直後にはやはりフィーゴがドリブルでゴール正面まで持ち込むと、右に開いたジダンへパス。ジダンは強烈なシュートを蹴りこんだが、ブッフォンが跳ね返した。 62分に久しぶりにユーベのチャンス。ネドヴェドに代わって入ったオリベイラがワンツーで一気にレアルゴール前へ入り込み、その勢いで強烈なシュートを打ち込む。だが、GKカシージャスがブロックした。 64分、レアルは自陣で得たセットプレーを早いリスタート、前をうかがっていたジダンにボールが通る。プレッシャーを受けながらの背後からのボールも、まったく乱れのない鮮やかなトラップでコントロール、あっさりDFラインの裏を取ると、ゴール前に鋭いボールをグラウンダーで折り返す。だが、惜しくもタイミングよく飛び込む選手がおらず、チャンスを逸した。 その1分後には、左サイドをオーバーラップしたユーベのザンブロッタが、そのままゴール前にセンタリング。後方から飛び込んできたエメルソンが頭で合わせたが、カシージャスの正面。 77分、レアルはフィーゴが左サイドでディフェンスを振り切りシュート。これはブッフォンの正面となりCKに逃れたが、そのCKからサムエルがヘディングシュート。このボールは左ポストを叩くと、そのままゴール正面を横切ったが、誰も反応できずにユーベにクリアされてしまった。 82分のユーベ、イブラヒモヴィッチがゴール正面で後方からのボールをうまく受けてシュート。だが、ジャストミートせず、カシージャスがクリア。 見どころ満載のゲームだったが、前半にレアルがあげたゴールが唯一の得点となり、ホームのレアルが先勝した。 |
ユベントス | 2−0 | レアル・マドリッド |
トレセゲ 75' サラジェタ 延長26' |
追う立場のユーベは序盤からレアルゴールに襲いかかる。6分、サラジェタのループパスにイブラヒモヴィッチが抜け出してGKカシージャスと1対1に。思い切って放ったシュートは、だがカシージャスの正面だった。13分にはカモラネージがゴール正面からミドルシュートを放ったが、ゴール左に外れた。 珍しくもやや守備的な反面、なかなかチャンスを作り出せないレアル。40分には左サイドからドリブルで中央に入ってきたロナウドがそのままPエリアの外からシュートを放つも、ボールはゴール右に外れていった。 後半に入って51分、レアルはカウンターからロナウドが驚くべきプレーをみせる。レアルゴール前からのクリアボールをセンターラインの手前でボールを拾ったロナウドは、一度キープ。マークに付いたテュラムの動きをも止めると、そこから一気にロケットスタート。ものすごい加速でユーベのディフェンス3枚を振り切り、あっという間にPエリア内に。そのまま左サイドから強烈なシュートを蹴りこみ、GKブッフォンの両手を弾き飛ばしたが、ボールはわずかにそれて右ポストをたたき、そのままタッチラインを割った。 ユーベはインフルエンザの影響でベンチスタートとなっていたトレセゲをデル・ピエロに代えて57分に投入。その1分後、ユーベは左サイドからレアルを崩しにかかる。カモラネージ、ペッソット、サラジェタとボールをつなぎ、最後はカモラネージがPエリア内に突入。ここでレアルDFサムエルが絡んでカモラネージが転倒したが、ノーホイッスルだった。 攻め続けながらもなかなか決定的チャンスを作り出せない。73分、後方からゴール前にふわりと放り込まれたボールにトレセゲがポストプレー、右のカモラネージへボールを送る。カモラネージはそこからシュート、しかしトレセゲに当たってしまいゴールならず。 74分、故障を抱えるジダンに代わり、レアルはグティを投入する。だがその直後、ユーベは右サイドからカモラネージがセンタリング。ファーサイドでボールがゴールラインを割る寸前、イブラヒモヴィッチが頭で折り返す。ゴール正面のトレセゲはこのボールをオーバーヘッドでレアルゴールに叩き込み、ついにユーベが1点を奪った。 レアルは83分、ゴール正面30Mほどの遠目の位置でFKのチャンス。キッカーはもちろんロベルト・カルロス。独特の助走から強烈なシュートを放つと、無回転のボールは最初ブッフォンが反応した右とは逆方向へ変化する。ブッフォンは左手を伸ばしてこれを腕で何とかブロック、ゴールを守った。 さらにレアルのチャンスは続く。左サイドを深くえぐったソラーリが後方のフィーゴへボールを戻すと、フィーゴからファーサイドのロナウドへ絶妙なセンタリング。ロナウドはこれをダイレクトシュート、ゴールネットを揺さぶったが、オフサイドだった。 87分、ユーベは左サイドでイブラヒモヴィッチが粘り、そこからクロスボールを放り込む。走りこんだカモラネージが頭で狙うもゴールならず。そしてホイッスル。90分では決着が付かず、勝敗は延長戦へともつれ込んだ。 延長前半、開始6分でレアルはラウールに代えてオーウェンを投入。直後のユーベFKのシーン。やや右より25Mほどの位置から、カモラネージはゴールからやや離れた位置のサラジェタへボールを送る。サラジェタのダイレクトボレーは、しかしゴール左に外れた。 延長も後半に折り返し17分、この試合初のイエローがソラーリに出された。18分、ユーベのイブラヒモヴィッチが自陣から力強いドリブルでレアルのエンドライン深くまで持ち込んだが、クロスはクリアーされた。 19分にユーベのタッキナルディにイエロー。そして21分、レアルがゆっくりと左サイドからボールを運んでいるとき、ゴール正面でタッキナルディがロナウドの首にを後ろから腕を回して引き倒そうと小細工を図る。これに対しロナウドはキッキングで応酬。タッキナルディは2枚目のイエロー、ロナウドは一発レッドで両者退場となった。 このファールからセットプレーを得たレアル。ゴール正面20M強の位置からフィーゴがゴール左を狙ったが、わずかに外れた。 26分、ユーベの攻撃。右サイドからカモラネージがセンタリング、レアルディフェンダーがクリアしたボールは、ゴール正面のサラジェタの元へ。サラジェタは20Mの距離からダイレクトでゴールを叩き込み、ついにユーベに2試合合計の勝ち越し点が入った。 もう時間がないレアルは極端な攻撃重視の陣形に。だがまともにシュートを放つことはなく、試合終了。息詰まる熱戦は、ユーベに凱歌が揚がった。 |
レアル・マドリッド |
1−2 同点延長による決着 | ユベントス |
バルセロナ | 2−1 | チェルシー |
ロペス 67' エトー 73' | ベレッチ 33'(OWN) |
今節数ある好カードのうちの1つ。立ち上がりはホームのバルサがチェルシーゴールを攻め立てる。 まず3分、オープニングシュートとしてロナウジーニョが左サイドからミドルシュートを放つと、4分にはチェルシーゴール前でサイドチェンジを何度も繰り返してチャンスをうかがうが、フィニッシュには至らず。その1分後にはロナウジーニョが左サイドで鋭い切り替えしからPエリアに突入、直後にノールックパスをゴール正面のエトーへ送る。だが、エトーはシュートをふかしてしまった。 これ以降、流れはややこう着状態に。意外な形で試合が動いたのは33分、チェルシーがカウンターから攻撃を展開する。右サイドのダフへランパードから絶妙なロングボールが放り込まれると、ダフはそのままPエリアへ持ち込みゴール前へボールを折り返す。ニアサイドに走りこんでいたバルサDF・ベレッチ、足を伸ばしてクリアを狙ったが、足に当てたボールは無情にもゴール内へ。オウンゴールにより、アウェーのチェルシーが先制した。 直後の35分、チェルシーは自陣でマケレレがインターセプト、一気にドリブルで中盤まで押し上げると、前線のドログバへ絶好のパスを通す。浅いDFを敷くバルサは、このとき最終ラインにいたのはプジョールのみ。マケレレからのパス一本でプジョールの裏を取り、GKと1対1の絶好のビッグチャンスを迎えたドログバは、だが、シュートを左に外してしまった。 後半に入って56分、チェルシーはゆっくりとした展開から、右サイドに開いたダフがバルサゴール前にボールを放り込む。DFベレッチがボールを胸でGKヴィクトール・バルデスへ返そうとしたところ、ドログバが抜け目なくボールへ詰める。このとき足を上げた状態でGKと激突してしまい、ドログバは2枚目のイエローを受け、退場。チェルシーはますます守りを固めなくてはならない展開となった。 64分、バルサはジュリに代えてマキシ・ロペスを投入。その直後、バルサはチェルシーゴール真正面から攻撃。左のロナウジーニョからボールを受けたエトーがシュート、ボールはチェルシーの壁に阻まれたが、再びイエニスタがシュートを狙う。だが、ゴールの右外へそれた。その3分後に同じようにロナウジーニョからエトーへボールが入る。今度はエトーは反転して右のマキシ・ロペスへボールをつなぐと、マキシ・ロペスはそのままPエリアへボールを強引に持ち込んでシュート。ボールはゴールに叩き込まれ、ついにバルサが同点に追いついた。 チェルシーは全員引いて守る時間が多くなる。だが73分、バルサは十分なパス回しからマキシ・ロペスがミドルシュートを放つ。これはコースをそれたものの、ゴール前に飛び出したエトーがダイレクトで押し込み、バルサが逆転に成功した。 その後も猛攻を続けるバルサ。だが、チェルシーの必死の守りの前に、追加点を奪えず。結局10人のチェルシーを相手に勝ち点3を得たものの、点差は1。チェルシーは敗れたものの、アウェーゴールを手に、第2戦のホームゲームへ臨むこととなった。 |
チェルシー | 4−2 | バルセロナ |
グジョンセン 8' ランパード 17' ダフ 19' テリー 76' | ロナウジーニョ 27'(PK) 38' |
チェルシーはロッペンが間に合わず、ドログバは出場停止。 小雨の降る中でのゲーム、両チームとも足を滑らすシーンが目立つ。 後半はバルサペースで試合は展開。押され気味のチェルシーは57分、右CKのチャンスでランパードがヘッド、だがGKバルテスががっちりキャッチ。逆にバルサはその1分後、 30Mほどの距離からミドルシュート。絶妙な位置でバウンドしたがGKがなんとかブロック、ボールを逸らせた。 60分、バルサのエトーが左サイドからドリブルでPエリアまで突進、スライディングで倒されたもののノーファール。続く左CKのチャンス、後方から走りこんできたプジョルが強烈なダイビングヘッドを放ったが、GKツェホが倒れこみながらワンハンドセーブ、ファインプレーでゴールを守った。 息つく間もなくチェルシーの逆襲。左サイドでボールを受けたジョー・コールがそのままドリブル、中へ持ち込みミドルシュート。これも強烈なボールだったが、GKバルデスがブロックし得点を許さなかった。 70分、チェルシーは右後方からのセットプレーのチャンス。ファーサイドに放り込まれたボールが再び折り返され、ゴール前のグジョンセンの元へ。だが、バルサも2人反応しており、グジョンセンのシュートははじき返された。 73分のバルサ、イニエスタが右サイドからボールを持ち込み、Pエリアに入ったところで左足を振りぬく。ゴール右下に飛んだボールは、GKがわずかに指に当てたことでポストを直撃。跳ね返ったボールの処理をDFジョンソンが誤ったところにエトーがダイレクトでゴールを狙ったが、大きくふかしてしまった。 76分、チェルシーは左CKを得る。ボールはゴールから少しはなれたテリーの元へ。テリーが放ったヘディングシュートはそのままゴール右に飛び込み、チェルシーが待望の1点を返した。 残り15分、チェルシーは守りを固め、バルサはマキシ・ロペスを86分に投入、追い上げを賭ける。だが、最後の最後、バルサがロスタイムに得たFKのチャンスも、デコのシュートは左に外れていった。そして、試合終了のホイッスル。好ゲームの結果は、チェルシーがバルサを下してベスト8への進出を決めた。チェルシーの選手は歓喜爆発、一方のバルサは悔しさを滲ませ、ピッチを後にした。 |
バルセロナ | 4−5 | チェルシー |
ブレーメン | 0−3 | リヨン |
ヴィルトール 9' ディアッラ 77' ジュニーニョ 80' |
リヨン | 7−2 | ブレーメン |
ヴィルトール 8' 55' 64' エッシェン 17' 30' マルダ 60' ベルト 80'(PK) |
ミクー 32' イスマエル 57'(PK) |
初戦はアウェーのリヨンが完勝。この日アウェーとなるブレーメンにとっては4点以上を奪わなくてはならず、バルデス、クラスニッチ、クローゼの3トップという布陣を敷いてきた。しかし、この試合で本領を発揮したのは、グループリーグ最多の17点をたたき出した攻撃力を誇る、リヨンだった。 開始から8分、リヨンはマルダが左サイドをドリブルで切り込み、そのままヴィルトールへスルーパス。Pエリア内でボールを受けたヴィルトールは、飛び出してきたGKの足元を狙ってシュートを流し込み、リヨンが早々に先制した。 さらにリヨンは17分、右サイドをゴブが突破、そのままゴール前にボールを折り返す。ブレーメン守備陣がゴブのケアに動いてしまったため、ゴール正面でプレッシャーのない状態でボールを受けたエッシェンは、20M強の距離からゴール右隅にシュートを決めた。これで2試合合計得点が 5-0 。早くも試合は決してしまった。 ブレーメンは27分に右CKを得る。ミクーがゴールから離れたところにボールを放り込み、ニアのバルデスが頭でさらにつなぐと、イスマエルがヘディングシュート。しかし惜しくもクロスバーに阻まれてしまった。30分、リヨンGKのゴールキックがブレーメン陣内でルーズになったところを、エッシェンがタイミングよく奪ってその勢いで一気に飛び出しGKラインケと1対1に。エッシェンは飛び出してきたラインケをもかわすと、後はゴールにボールを流し込むだけ。エッシェンがこの日2点目を挙げた。 ブレーメンもようやくその2分後に反撃。左に開いたエルンストからのクロスをリヨンDF・クリスがクリアミス。ミクーにボールがわたると、そのままリヨンゴールにボールを叩き込んで1点を返した。 後半、ブレーメンはクローゼを下げて2トップに戻してきた。この変更により、幾分勢いを取り戻す。しかし、追加点はリヨン。またもやリヨンのゴールキックから始まったボールを、落ち着く前にマルダが前線のゴブへ。ドリブルで持ち込んだゴブは、やはりゴール前でフリーとなっていたヴィルトールへラストパス。滑り込むGKの上を越えるシュートをチップキックで放ち、あっさりとゴールを奪った。 ブレーメンは57分、エルンストが強引に突破を狙うとPエリア内で転倒、微妙な判定ながらPKを得る。イスマエルがゴール右隅に放ったシュートにGKクペは反応していたが、触ることはできなかった。 その直後、リヨンにまたもやチャンス。縦への長いボールを右サイドでマルダが受けると、そのまま中央へ切れ込む。そして中央を一気に上がってきたエッシェンへボールを渡すと、エッシェンはGKと1対1に。エッシェンはGKラインケの足元を狙ってボールを蹴りこんだが、ここはラインケが良く反応し、足でボールをクリアした。 60分、リヨンは左サイドでFKを得る。ジュニーニョがゴール前に放り込んだ絶妙なボールへは、GKクペが飛び込んでパンチング。きっちりクリアーしたが、このボールを再びリヨンが拾う。右サイドでゴブとヴィルトールがパスを交わし、そこから前方のマルダへボールを送る。マルダはボールを受けざま素早く反転、1つ鋭いフェイントを入れてブレーメンのボロウスキをかわすと、見事ゴール右下隅にきっちりシュートを蹴りこんだ。リヨン5点目。 64分、リヨンはインターセプトから右サイドのゴブにスルーが通り、3対2の状況を作り出す。ゴブはピッチ中央をあがってきたヴィルトールへ狙いすましてセンタリング。ボールも完璧ならシュートも完璧、ヴィルトールは楽々とゴールを奪い、ハットトリックを達成した。 79分、途中出場のリヨンFW・ニウマールが、やはり途中出場のブレーメンDF・ファーレンホルストにPエリアで押し倒され、PK。キッカーはDFベルト。これをきっちり決めて、合計7点。リヨンが完璧な内容でブレーメンに完勝し、準々決勝に駒を進めた。 |
ブレーメン | 2−10 | リヨン |
ポルト | 1−1 | インテル |
リカルド・コスタ 61' | マルティンス 24' |
ホームのポルトは、今期3人目の監督であるペドロ・コウセイロのUCL初采配となるゲーム。そのポルトは前半12分、カレスマが左サイドからミドルを放つが、インテルのGKトルドがきっちりとキャッチ。逆に19分のインテルFKのチャンスでは、ヴェロンからのボールをポルトDFが頭ではじいたところ、マテラッティがすばやく反応しヘディングでゴールを狙ったが、GKヴィクトール・バイアに抑えられた。 インテルは24分、左サイドのスタンコヴィッチにボールが通る。DFセイタリディスに身体を寄せられながらも右のアウトサイドでゴール前に折り返すと、フリーのマルティンスが無人のゴールにボールを押し込み、インテルが先制した。 その直後、ポルトはGKからのロングボールをマッカーシーが頭で落とすと、マニシェが身体を反転させながらミドルのループシュートを狙う。ボールは正確にゴールマウスを捉えていたが、トルドがはじき出してゴールを守った。 40分、ポルトは右後方からゴール前に放り込まれたボールにルイス・ファビアーノが頭で合わせたが、GK正面。 ポルトは61分、やや遠い位置でのセットプレーのチャンスにすばやくリスタート、一度左に開いてからゴールファーサイドへボールを放り込む。GKトルドは飛び出したがほとんどボールに触れず、コスティーニャが折り返たボールをリカルド・コスタがゴール内に蹴りこんで、ポルトが同点に追いついた。 その後なかなかチャンスのなかった両チームだが、インテルは左サイドのスローインから途中出場のヴィエリにボールがつながると、ポルトのディフェンスが寄せたもののボールがこぼれた。これをマルティンスが拾ってPエリア中央でシュートを押し込もうとしたが、GKヴィクトール・バイアが身体を倒してセーブした。続くCK、ファーサイドに蹴りこまれたボールが折り返されてルーズになると、こぼれたところにいたカンビアッソがシュートを蹴りこんだが、これもヴィクトール・バイアが身体で飛び込んでブロック、ピンチを救う。 インテルは逆転のチャンスを逃したものの、そのまま試合終了。アウェーゴールを挙げての引き分けによって、有利な状況でホームの第2戦を迎えることとなった。 |
インテル | 3−1 | ポルト |
アドリアーノ 6' 63' 87' | ジョルジュ・コスタ 69' |
ACミランのホームゲーム(サン・シーロ)と重なったため、1週間遅れの開催となったジュゼッペ・メアッツァでのゲーム。ホームのインテルは、DFの主軸であるファバッリとコルドバが出場停止。しかしスクデットも厳しい現実に、UCLタイトルを唯一の望みとの決意で望む。一方のポルトは直前の国内リーグのホームゲームで0-4の大敗を喫しており、コンディションが心配されるところ。 ゲームはいきなり動く。開始6分、ポルトのミスパスを奪ったアドリアーノがドリブルでポルトのPエリア左サイドに突進、強引にシュートを放つ。DFエマヌエルがスライディングでコースをふさいだものの、はじかれたボールはその勢いを残したままループ気味にポルトゴールに吸い込まれ、インテルが先制した。しかし、前半の見どころはこれだけ。 後半59分、インテルはザネッティから左のアドリアーノへスルーが通る。アドリアーノが最初に選択したパスはディフェンスに跳ね返されたが、そのままボールを拾ってシュートへ。ボールは強烈だったが、GKバイアにがっちりキャッチされた。62分にはポルトのマッカーシーのミスを付きヴェロンがボールを奪取、フリオ・クルスとのワンツーからディフェンスラインを抜け出して独走。だが、最後のところでシュートではなくゴール前のパスを選択、これがうまくつながらずにチャンスを逃してしまった。 しかしその直後、フリオ・クルスからのスルーパスをやや右寄りで受けたアドリアーノが、タイミングをずらすように左足のアウトサイドを使ってゴール右上にボールを押し込み、インテルに追加点が入った。 一方のポルトは65分、左サイドのマニシェから大きく右サイドにボールを展開。このボールを、セイタリディスが意表をついてインサイドでダイレクトにゴールを狙う。ボールはニアサイドを捕らえていたが、惜しくもポストに跳ね返されてしまった。その3分後のポルトのCK。ボールはディフェンスをすり抜けゴール前まで届き、GKトルドがハンブル。これをジョルジュ・コスタが押し込んで、貴重なアウェーゴールとなる1点を返した。 71分のインテル、左のヴェロンから右のスタンコヴィッチに絶妙なパスが通る。スタンコヴィッチはワントラップからシュートを狙っていったが、ボールは大きく外れた。80分にはインテルにビッグチャンス。DFサネッティがインターセプトからそのまま一気に浅いポルトのラインを突破、ハーフウェーライン付近から独走状態となる。サネッティはキックフェイントでGKをもかわすと、エンドライン付近からゴールへ流し込むようにシュートを狙う。だが、ここでポルトのエマヌェルがぎりぎり追いついてボールをクリアー、続くアドリアーノのシュートも凌がれ、追加点を挙げることができなかった。 そして、試合を決定付けたのは、またもやアドリアーノだった。87分、彼は右サイドでボールを受けるとそのままドリブル、Pエリア内でDFヌーノ・ヴァレンテを左足のフェイントであっさりかわすと、他のディフェンダーに寄せられる前に左足を一閃。ボールはゴール左に転がり込み、ハットトリック。 これで、残り少ない時間で2点が必要になったポルト。しかしインテルは最後まで攻める手を休めず、そのまま試合終了のホイッスルが鳴った。 |
ポルト | 2−4 | インテル |
マンチェスターUTD | 0−1 | ACミラン |
クレスポ 78' |
好カードゲームの1つ、名門同士の注目の対決となった。雪の舞うオールドトラフォード、ホームチームのマンチェは怪我開けのファン・ニステルローイがベンチスタート。一方のACミランはシェフチェンコが怪我で不在だ。 最初のビッグチャンスは11分のマンチェ。左サイドをフォーチュンが巧みなドリブルでネスタをかわしてPエリア深く持ち込み、そのままゴール前へマイナス気味に折り返す。ボールは遠いサイドのスコールズの元へ通ると、ワントラップの後スコールズはシュートを放ったが、枠を外しチャンスを逃した。 36分にはマンチェのカウンター。Cロナウドが自陣からドリブルで右サイドを持ち上がると、中央を駆け上がってきたフォーチュンへパスを送る。少しボールが遠かったためフォーチュンのトラップが大きくなり、ミランGKヂダも飛び出してきた。ゴールはがら空きだったのだが、ヂダのプレッシャーにフォーチュンもシュートを慌ててしまい、おしくもわずか右にコースが外れてしまった。 後半57分にもマンチェはカウンター。センターサークル付近でギグスにボールがわたると、そのまま切れのあるドリブルで一気にミラン陣内深くまで持ち込み折り返したが、クロスボールにあわせる選手がおらずクリアされた。63分にはCロナウドに代えてファン・ニステルローイを投入。 ACミランは75分に決定的シーンが訪れる。左サイドでボールを受けたカカがドリブルでフィールド中央に切れ込んでいくと、右サイドからゴール前に入り込んできたクレスポへスルーパスを通す。クレスポは一人かわしてシュートを狙ったが、DFブラウンが身体を寄せてシュートを逸らせた。 78分、ミランはルイ・コスタとカカを中心にボールをつなぎ、マンチェ陣内へ攻め立てる。最後にボールを受けたシードルフがピッチ中央にボールを持ち込みシュート、このボールをGKキャロルが正面で弾いてしまうと、クレスポが抜け目なくこれを詰めて、アウェーのACミランが絶好の時間帯で先制した。 失点直後、マンチェは残り2枚のカードを切って、シルベストレとサハを投入。直後の右CKのチャンスで、そのサハがヘディングに飛び込んだが、GKヂダも反応してシュートを阻止した。 81分、こちらも投入されたばかりのシルベストレが自陣左サイド深いところでクリアミス、カカにボールを奪われてしまう。カカはするするとゴール正面まで持ち込むとそのままシュート。しかしシュートは大きく右に外れてしまった。 マンチェは得点を狙って攻めるものの、ミランの守りも堅くこのままの点差で試合終了。マンチェはホームで痛い星を落とし、ACミランは好条件でホームゲームを迎えることになった。 |
ACミラン | 1−0 | マンチェスターUTD |
クレスポ 61' |
ミランのホーム、サン・シーロでのゲーム。8分、シードルフがカウンターからピッチ中央をドリブルで一気に上がると、右のクレスポへパス。クレスポはPエリア内でシュートを蹴りこんだが、マンチェGK・ハワードががっちりと止めた。28分、マンチェは中盤でピルロからボールを奪い逆襲、ボールをつないで左のギグスに通ると、ギグスは逆サイドを狙いすましてシュート。GKヂダは一歩も動けなかったが、惜しくもゴールポストに弾かれてしまった。 ミランは37分、マンチェゴール前に攻め込むと、Pエリア内でマンチェDF・シルベストルがルーズボールをトラップミス。すかさずカカがダイレクトでシュートを放ったが、こちらはクロスバーに阻まれてしまった。 後半に入って56分、ミランはカフーがゴール前に放り込んだボールにクレスポが反応。しかしファーディナンドが必死の守りでシュートを撃たせなかった。57分、ギグスがガットゥーゾに肘打ちを受け鼻から出血、負傷退場に。 61分、ミランは右のカフーからファーサイドのクレスポへセンタリングが通る。クレスポがヘディングで逆サイドを狙うと、GKハワードが伸ばした手はわずかに届かず、ボールは見事ゴールポストの内側を叩いてゴール内へ。大きな1点が、ミランに入った。 70分、マンチェは厚い攻撃を展開、右サイドから放り込まれたクロスをフォーチュンが裏にいたファン・ニステルローイへつなぐ。ファン・ニステルローイはフリーであったためか、トラップを選択、次の瞬間にはガットゥーゾがスライディングを見舞い、ファン・ニステルローイのシュートは大きく外れてしまった。 84分、ミランはゆっくりとボールを持ち込むと、ガットゥーゾがドリブルでロイ・キーンとスコールズを同時に突破。そしてカカとの技ありのワンツーでシルベストルとファーディナンドを置き去りにし、Pエリア内でハインツェに身体を寄せられながらもシュートを狙ったが、惜しくも右に外れてしまった。 結局クレスポの1点によってACミランがホームで勝利。マンチェを2試合とも下して、ベスト8へ名乗りを挙げた。 |
マンチェスターUTD | 0−2 | ACミラン |