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3-T

私(俊彦)流フォーミュラカーの作り方

いろいろ書く前に考えた事

30数年前にフォーミュラカーに乗りたい!レースをしたい!しかし大学に入ったばかりの

学生だった私は、定番のオートスポーツやオートテクニック等の雑誌を隅から隅まで読んで

いただけの特に技術や資金力が有った訳でもなく、幅広い人的な資源があった訳でもなく、

作りたいと言う気持ととても無理と言う気持との狭間で途方に暮れていました、中学の頃は

技術家庭が大好きでそのまま工業高校に進もうか っと思っていた時期もありましたが

技術家庭の恩師の勧めもあり普通高校から経済学部に進学し経済的にも特に恵まれた状態

にあった訳でもない学生にとってフォーミュラカーの製作とはとてつもなくかけはなれた

チャレンジだったのかもしれません、しかし幸いにも同じ考えの弟や周りでいろいろと

バックアップしてくれる先達・友人に恵まれていたおかげで4年を掛けて1台目の車を

作る事が出来ました、自動車製造関係の会社に勤める父には「車は個人が作るものじゃない」

と言われはしましたが急速にバイクや車にのめりこんでいった私達を母親は黙って黙認して

くれていました、この人間関係のお陰で出来上がった車だと思っています。

        

あっと言う間に30年経った今、近くに住む弟といろいろ話をしていました、話の終わりはいつも、

私は『なんとかもう一度フォーミュラーカーを作りたい!』弟は『もう一度フォーミュラカーを

ドライブしたい』、でした、さてそんな事が出来るのかどうなのか・・・資金的な事情や、周りの情勢

を考えると一抹の不安はありますが、なんとかもう一度やってみようと思いました、そしてこんな

事をもし同じように考えてる人達が居たらその人達にも何か先が見えるようにHPでその過程を

公開してみようと思いました、そういったことを考えてる人がこの世の中に少しでも居て少しでも

参考になってくれたらいいな〜っと思っています。                    

先ず考えなければいけない事

現在日本にはフォーミュラーカーのレースは大きいものから小さいものまで

沢山の種類があります、しかしながらどんなに下のクラスでも費用はとてつも

なく掛かります、比較的安価に出来る入門フォーミュラと言われるFJ1600でさえ

作り戦うには途方も無い金額が掛かるのが現状です、私達兄弟にはそんな余裕は

残念ながら有りません、そこで考えたのがもっともっと小さな、私達が昔作った

ような排気量の小さな外形も小さく保管も楽なフォーミュラカーにする事にしま

した、いろいろネットを検索するうちアメリカでF500という小さなフォーミュラ

を見つけました、なんとなくこんな感じ!自分の想いに近いな!っと感じました

勿論現状でレースは有りませんので休日の楽しみに留める程度ではありますが 

では!やっと本編!に

製作にあたって考える事

先ずはフォーミュラカーの外形サイズ・タイヤの種類・エンジンの種類等(勿論資金も)

私の場合にはタイヤとエンジンがフォーミュラカーの性格を決定すると思いますので 

タイヤの選定です、今のところ日本には無い種類の車ですし今後も多分そういったレース

は出来るかどうかわかりませんからここはひとつ自由な発想で行きますF500では昔私達

が使っていた10インチというサイズのスリックレーシングタイヤを使用しています、日本

では現在手に入れるのが難しいタイヤとホィールのサイズですがアメリカでしたら比較的

簡単に手に入れることが出来そうです・・・よし!これで行こう!エンジンは少々非力では

ありますがオートバイ用の250cc2サイクルエンジン又は400cc4サイクルエンジンが入手

しやすく扱いやすそうな・・・軽いしそこそこパワーもあるし、ランニングコスト考えてもいい

かもしれません、フレームの形式は現在無いクラスですし何でもいいんじゃないかと、スペース

フレーム・モノコックフレーム・セミモノコック・カーボンコンポジットフレーム何でも有り

私の資金力と製作しやすさから考えれば角パイプを使い構造物の外側にアルミパネルを貼る

セミモノコックに決定!(モノコックフレームとセミモノコックの複合かな?)って感じです

もし万が一この手の車を作られる方居りましたら是非こんな考え方で一緒にやりましょう!

世の中の入門フォーミュラにありがちなイコールコンディションの考え方よりも自分達の

身の丈にあった作り方楽しみ方で楽しむのが1番じゃないかと思っています、ですからとりあえず

タイヤは10インチスリックタイヤ・フレーム形式自由・前後の空力付加部品も自由

エンジンは250cc2サイクル又は400cc4サイクルオートバイ用このくらいの要素だけで充分

車重はもし出来る事なら200kg前後、200kg以内なら理想的

思い切った軽量化でどの程度の重量に出来るか、どんなに簡潔な構造でランニングコストの安い

フォーミュラカーを作ってどれだけ楽しめるか!そこが大切かと思います。         

大体のアウトラインは出来てきました、設計する者としてはここからが正念場!心して行きましょう

片手に鉛筆を片手に定規を心には勇気を!

フレームの設計

全体的にはアウトラインが決まってきました、F500の全体サイズはわかっていますので少々小さめに

レイアウトしていきます、但し小さめと言っても元々のF500がかなり小さめですし、ドライバーまで

小さめにする訳にもいきませんのでそれは常識的な範囲内で・・・出来上がっても誰も乗れなくなります

フレームの設計と言っても設計者には全てに心を配る必要があります、フレームはフレームだけ

サスペンションはサスペンションだけボディパネルはボディパネルとして独立している訳では

ありません、全てが複雑に絡み合ってます(資金的なことも大切な要因ですし・・・)     

ここで、このフォーミュラに使いたい部品をどうするかを決定しておきます、フォーミュラカー

コンストラクターでもいろいろな部品は購入出来ますが1点1点がひじょうに高価ですからもし

使えるものがあればどんなものでも使うくらいの気持で必要な部品をピックアップしていきます

また自分で作れそうな部品は極力作るように心がけて出費は最小限にするようにします、部品を製作

するにはいろいろな知識が必要になりますが、それもこの際勉強だと思って少し時間を掛けましょう

ここで必要な知識は、金属材料(主に鉄パイプ・鋼鉄材料・材料の焼き入れ)非鉄金属材料(アルミや

ジュラルミンパネル等に関するもの、プラスチック材料特にFRPに関するもの、機械要素であるボルト

ナットやワッシャスプリング・ベアリング・リベット・・・それと電気関係の少々の知識も必要です

広範囲に薄く広くアンテナを張り巡らして簡単な知識で武装しましょう、必ず必要になります、また

工作機械や工具・工作方法・刃物の研ぎ方まで必ず必要になってきます、折り紙工作ではありません

のでアルミパネルを曲げる場合でもそう簡単ではありませんし、鉄パイプを溶接する技術も少しでは

ありますが必要になります、全てを人任せでは安く作るという当初の目的は達成されません、しかし

いっぺんにそれだけの知識なり技術なりは入りませんので少しずつやってはやり直し作っては設計

変更を繰り返しながら学習するといいと思います、特に問題は有りません!!!

但し!フォーミュラカーは作った人だけが乗る乗り物ではありません安全には注意して

過大ともいえる安全度の上で設計製作しましょう!

では鉛筆と定規と勇気の用意は大丈夫ですか?

さてこれから製図板に向かっての格闘が始まります、CADの出来る人やCADの方がわかりやすい人はぜひ

CADで・・・そうでないアナログ人間の方は(実は私です!)製図板に製図用のプラスチックフィルムを広げ

て準備に掛かります、なるべく大きく描くのがいいのですが製図板の大きさにも限度がありますので縦横

600×850(約)くらいの用紙でしたら1/6くらいの縮尺でしょうか、製図板に用紙をセットしたら先ずは

1番下の方に(下から50mmくらいのところ)にグランドライン(地面です)を一直線に引きます、引けたら

先ずは深呼吸!先は長いです慌てない慌てない・・・どちら側でもいいですがとりあえず左側に250mm

程度は開けておいて下さいね、そこのスペースは正面図を書き込みますので・・・残った右側に決定したホィ

ールベースから描いていきます、タイヤのセンターの位置を確認して私の場合は1800mmとしましたFL500

やF500と比べると少々小さいです、万が一部品を配置していって足りなくなったらリア側でも伸ばすよう

にしておいて取り敢えずはタイヤサイズを規格表から探し図面上に描き込みます、実際に出来た場合には

タイヤですから多少たわみますが、まっここのところは面倒なのでサイズ通りで行きます       

アメリカのHoosierと言う日本ではあまり知られていないレース用のタイヤメーカーのサイトには親切に

色々なサイズのレーシングタイヤの規格表が載っていますのでここに抜粋致します、インチをミリに置き

換えてあります参考にしてみて下さいね!

Item No.

サイズ

トレッド幅

タイヤ直径

リム幅

組込み総幅

43101

18.0*6.0-10

157.4

459.7

6インチ

205

43105

18.0*7.5-10

190.5

464.8

8インチ

241.3

タイヤサイズ通りで図面に描き込めましたか?

それでは車体の最低高さの線を引きます、これはご自分の車の地上からの高さですから

サスペンションの考え方ストローク・ロールの具合からの必要高さが有りますので、ど

う決定するかは設計者の自由です、まっ今のところは気楽に行きましょう、駄目なら後で

修正すりゃ〜いいや!くらいで大丈夫です(まだサスペンションについては何も考慮に

入れてませんので)、今から悩んじゃうと先が長すぎます気楽に気楽に・・・要はこのくらい

の感覚が格好いいかな?ってな具合でいいです、但し地面から10mmなんてのは走り始め

るとほぼ擦った状態で走りますので、ちょっと無理です、今回私の場合は50mmに設定し

ています、かなり低いですがサスペンションのストロークを極端に短くした仕様にしよ

うかと・・・     

ここで車の全体像をF500やFL500をイメージしてどんな具合な形状が好きかな〜?と言う

事を中心に考えてロールバーの高さドライバーの目線の高さハンドルの位置ドライバーが

ペダルを踏む位置等をおおまかに図面上に点を入れておいて、それを考慮に側面から見た

ボディの形状を好きなデザインで描き入れて下さい。               

うーんどうですか〜?イメージできましたか?エンジンやサスペンションの事重量配分や

その他もろもろまだまだ考えなければいけない事はいろいろありますが〜初めっから慌て

ちゃ〜いけません 気楽に気楽に・・・

MK-4ですなんとなくこんな感じにしたいな〜っていうイメージです

ここで製図板の上部に目を移しましょう上部には広大な空間が広がっています、そこには車

の上部から俯瞰した平面図を書きます、先ずは車体の中心線を描き入れます、側面図からタ

イヤのセンターの位置を延長して平面図上に線を延ばしておきます、ここでまたまたF500の

トレッドサイズを参考にして少々小さめにしたトレッドを大雑把に描き込みます、タイヤの

外形の大きさはわかってますしトレッド幅もわかってますので長方形でタイヤを記入してお

きます、う〜んいよいよだぞ!って期待してね!ではここでドライバーの肩幅を考慮に入れ

て車体の幅を入れて見ます、大体どのくらいを見ておけばいいのか?う〜んそうですね〜 

お尻の部分で大体500mm前後くらいの幅があれば入れると思いますが・・・駄目だと思う人

はもう少し広めに、狭くてもなんとかなるぞ〜って言う人は、少し小さめに設計しましょう

最大幅(ドライバーのお尻が入る部分)が決まったらドライバーのペダルが付くであろう部分

のサイズもちょっと点を打っておきます、あとは参考とする好きなデザインの車にならって

全体を上から見た状態の図を作っていきます、ボディの形状はロゴマークなどが入っている

写真からだとなかなかわかりにくいですが、なんとなくこんな感じ!って感じでOKですよ!

さて!横から見た側面図と上から見た平面図がほんの少しではありますが形を見せてきました

なんとなくこんなイメージって感じで図面の精度や細かい事は抜きにしてじっくり見ながら

あそこはどうしようこうしよう、あの部品とあの部品はどこに配置しようとかの想像を楽しん

で下さいね、車作りはこのイメージする作業が1番楽しいと思っています初めっから最後まで楽

しむ姿勢が大切!ですよ!

或る日のレース風景、少しずつこれに近づいていく・・・遠くから2サイクルの金属音が・・・

平面図・側面図が見えて来ました、それでは用紙の左下に残った空間に正面から見た図を書き込

みます、先ずは前方から見た図ですから先ずは中心の位置に垂直線を入れます高さは側面図から

ロールバー又はボディの最上端を越えるくらいの位置まで引いて置いてください、平面図よりフ

ロントのトレッドの位置を割り出し左右にタイヤの中心線を書いておきます、側面図からフロン

トタイヤの高さを引っ張ってきます、タイヤのトレッド面の幅はわかってますのでそれを記入し

垂直水平線を入れれば四角の状態ですがタイヤが図面に載りました、フレームの床面を書き込み

想定しているフレーム最大幅の位置に垂直線を書き、カウルのドライバーの入る開口部の1番先端

の高さを側面図より引っ張ってきます、側面図平面図を見ながら先頭のカウルの形状をフリーハン

ドで構いませんのでこんな感じかな〜?って記入します、ロールバーの上部のアールを大体決めて

書き込むと、おーーーなんとなく形になってきました!まだこの時点ではサスペンションだの重要

な部分は形にする必要はありません(まだ使用する部品の形状やサイズが見えてませんね・・・)

さて!だんだん3面図が形になってきました、この3面図はこの車の全体像らしきものが頭にイメ

ージ出来ればOKです、最終的な仕上がりはこんな感じにしたいな〜!ってのを感じられればいいと

思います、実際に描いた図面の精度はそれほど問題にはなりません、ホィールベースやトレッドのサ

イズはもう出てますからそれさえ数値としてわかってれば図面の正確性なんぞはそれほどこだわる

ことはありません。

サスペンションの設計

それではいよいよサスペンションの設計に入ります、リア側は駆動の関係もありそれぞれですがフロ

ント側は一般的にはインディペンデントサスペンション(独立懸架)のウィッシュボーンタイプのもの

になります、いろいろな形式のものもありますが他のサスペンションですとなかなか難しいです

サスペンションに要求される事は車体をいつでも地面から浮かせていられる事、上下動やコーナー

リングでの力に逆らってアームが壊れず曲がらずたわまずに支えられ、絶えずタイヤを地面に対して

垂直あるいは僅かにネガティブなキャンバーで支えられるという事です、但しあまりにも強固に作る

事によってクラッシュ時にアームがフレームの中に飛び込んでドライバーの身体を痛めては困ります

のでほどほどな強度で製作することが大切です、ではどのくらい?っと言われますと難しいですが

一般的に現在レースを戦ってる車のサスペンションをよーく見てその構造にはどんな意味があるかを

読み取り、もし同じような形式のアーム構成を考えているのであれば躊躇わずにコピーする事でだい

たいの強度は満たす筈です、沢山の写真や絵や時には展示してあるフォーミュラカーを参考にしてみて

下さい、ちょっと抽象的ではありますがフロントサスペンションの形式は当分変わりそうもありません

し支えるスプリングやダンパーの置き方、リンクの形状程度の問題ですのであまり難しく考えずに進め

ます、サスペンションはブレーキやホィールとの部品の関連がありサスペンションだけを考える訳には

いきません、フロントサスペンションを構成する部品には、アッパーアーム・ロワーアーム・フロント

ナックル(アップライトとも・・・)・ステアリングアーム・ラックアンドピニオン等のステアリングギア

タイロッド・ブレーキローター・ブレーキキャリパー・ホィールを付ける為のハブ(ベアリングを内蔵

するかしないかではアップライトの形状も変わってきますが)・上下のアームには色々な形式のボール

ジョイントが使われます(この件は後ほど・・・)・ショックアブソーバスプリングユニット、一般的な

アウトボードスプリングユニットのサスペンションでは大体このような部品構成です、ユニットを車体

の中に内蔵したタイプではこれにユニットを圧縮するためのプッシュロッドやリンケージ構成によって

プルロッド・ベルクランク等があります、なんだか頭が混乱してきますね〜〜〜〜         

まだまだいろいろな問題がサスペンションにはあります、サスペンションの動き(サスペンションジオ

メトリー)やステアリングを動かした時のタイヤの動きの問題(キングピンアングルとオフセット)は

セルフアライニングトルクと言うステアリングの動きの固さに関係しますので無視するとドライバーに

極度の疲労をもたらす結果にもなりますし・・・あ〜〜〜〜面倒!なんて!(確かに面倒ではありますね)

今回製作予定のMK-4に使用する予定のフロントサスペンションをどうするか・・・いろいろ悩んでいます

部品点数を下げる事・コストを抑える事・軽量化に徹する事を最大の目標に掲げて考えています

その全てを満足させる構造として考えているのが、ショックアブソーバユニットを使わずにゴムを

使用したサスペンションを考えています、下に模式図を載せてみました

サスペンションの形式はダブルウィッシュボーン、プルロッドを使用したインボード

サスユニットでスプリングの替わりにラバーを使用しています(ストロークは小さく

プログレッシブなスプリングレートでゴムのヒステリシスを利用してショックアブソーバ

を省略してあります、部品点数の低下で軽量、低コストを期待しています

作動は左右ロワアームから伸びたプルロッドが単純上下動の場合は左右からプッシュ!

ロールの場合片方からプッシュするとベルクランクには各自ストッパーがありリバウンド

側には動作しないようになっていますので一応ロール時ラバーは圧縮されます

さてそれではサスペンションの設計の続きです

サスペンションに関しては難しい理論を振り回すつもりは有りませんが

どこに設計の中心を置くかについて少しお話したいと思います

フロントのサスペンションで大切な点

フロントサスペンションにはサスペンションとしての働きと舵を切るステアリング機構の働きがありますよね、

サスペンションとしての働きは直進・コーナリング時に絶えず路面にタイヤを垂直又は少々ネガティブ(タイヤ

の取り付け角度が少しですが左右でハの字になるようなセット)なセットで維持出来るような動きをさせることが

大切ですロープロフィールなタイヤに急激な角度の変化がありますとそれだけ特異な動きを呼び込みますので

ドライブしにくい車になります、直進させるだけでも大変な車はドライバーの疲労も多く、フラフラする車では

ドライバーに余計なストレスを与えます、とてもスロットルを開けていられなくさせますのでタイムアップどころか

まともに走る事もできなくなります、注意して設計しなければなりません

皆様よくご存知のアンダーステア・オーバーステアと言う言葉があります、この両ステア、設計上で初めから全て検証

出来るわけではありませんが、フォーミュラカーのハンドリングは前後のタイヤに掛かる重量の配分・重心の高さ

前後のトレッドサイズ・ホィールベースのサイズの大小・タイヤの持っているグリップ力の具合によって大体似通った

性格になる傾向があります、しかしながら誰もが自由な発想でサスペンションのジオメトリ(サスペンションの上下動の

軌跡)を考えますのでそれぞれ微妙に性格の異なった車が出来上がります、直進からコーナリーングに入る際には

ブレーキングが終った時点からステアリングを切り車の向きを変化させていかなければなりません、その時にサスペ

ンションの動きと同時に重要なのがステアリングを切った時のタイヤの向きの変わり方です、フォーミュラカーの

ステアリングはほぼラックアンドピニオンと言うステアリング形式のが100%ですが、同じラックアンドピニオンの

ギアボックスを使う場合でもフロントアクスルの前に配置する場合と後に配置する場合ではナックル側のポイントの

位置をよく検討しないと左右のタイヤの切れ角の関係で曲がりにくい車になったり、タイヤに無理な動きを強要して

走行抵抗になったりタイヤの極度の磨耗が起こったりします、全体としてどのような動きをさせると無理なく車の向き

を変える事ができるかを図面上でよく検討しておかなくてはなりません。                 

ところで・・・

初心者ドライバーがフォーミュラカーをドライブするとフォーミュラカーは限界よりもかなり低い速度で走行します、

そんな場合には大体の車はどの車もとてもニュートラルな動きをしますが、段々ドライビングが上達しスピードも限界

近くなると、思ってもいない動きが現れてくるものです、車を作って車のセットアップと共にドライバーの向上をはかる

場合はどの時点で車のセットを替えるか、ドライバーにどこまでその車に慣れてもらっているかを慎重に確かめながら

進めなければいけません、安易なアンダーステア対策やオーバーステア対策はともすると何がなんだかわからない状態

になってしまい、車の性能なのかドライバーの技術の差なのかがはっきりしなくなりますので慎重に取り組まなくては

なりません(話が横道にそれました・・・失礼!)                              


ここから先はこれから・・・

製作工程の詳細は私のブログにて公開中です

ご興味のある方はそちらにもどうぞ!

http://blogs.yahoo.co.jp/toshiint

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