3 Chain3 救助隊・救急隊の場合
119番通報を受けて出動した各隊では、溺者の生還に向けた活動が車両内で開始されます。
救助隊は水難救助資器材をセットし、隊員の自己装備も着用を開始します。
現場到着と同時に救助活動が行えるように打ち合わせも実施されます。
一方、救急車内では最悪の事態を想定した資器材の準備が進められます。
後から資器材を整えるのでは時間との戦いに乗り遅れますので、事態を大袈裟に想定して現場活動に備えています。
そして救助隊により救助された溺者に必要な処置を実施し、救命センターなどの医療機関に搬送します。
4 Chain4 医療機関の場合
救急隊からの情報を基に、医療チームを整え、治療に必要な器具をセットした上で救急車の到着を待ちます。
溺者が到着すれば、直ぐに適切な治療が開始されます。
このChain1からChain4までの流れは、どこか1つでも抜けたり歯車が噛み合わなかった場合にはスムーズな救命活動が行えません。
そして、中でも一般市民の皆様が関わるchain1とchain2については、正しい知識を知り、訓練しておくことで、対応が十分に可能となります。
水難事故から生還する。
そのためには、救助隊に頼るだけではなく、皆さん一人ひとりの自助努力が根底にあるということを忘れないで下さい。
きむたかチェック!!
ふ〜〜〜・・・。
一気に話しましたが、理解できましたか?
水難事故から身を守るためには、多くの力が必要になるということだね。
でも一番大事なのは「浮く」ということだよ。
浮いておけば助けて貰えるんだから・・・。
今はまだ、着衣泳の考え方が「常識」にはなっていないかもしれないけれど、何年・何十年か経てば、「水に転落した時に浮いて救助を待つ・・そんなの常識だよ」という会話が飛び交えば嬉しいな。
着衣泳の応用
最後に着衣泳の応用について少し話しておきます。
着衣泳は水難事故死の撲滅を目指し、水辺の安全教育の一環として進歩を遂げてきました。
しかし、最近になって着衣泳が水辺以外で発生する災害現場でも役に立つことが明らかとなりました。
例えば、集中豪雨等で発生した水害時に、安全に避難するための知識として着衣泳が有効に機能すると思いませんか?
水害時の着衣泳は、着衣泳研究会(新潟県長岡市・長岡技術科学大学斎藤研究室内)が研究活動を行っています。
現段階では、その訓練内容等は明示されていませんが、近い内に研究の成果が発表されることと思います。
皆さん、着衣泳を身近な生活上の知識として捉えてみませんか?
もしかすると、様々な所で着衣泳の応用が役に立つかもしれませんよ。
そして、新しい発見があれば、ぜひ教えて下さいね。
着衣泳のページを読んで頂きまして有り難うございます。
皆さんからの、ご意見・ご質問をお待ち致しております。